こんにちは。最近ドローン分野での各社の業務提携事例が増えてきています。本日もドローン関連での業務提携の話題となります。
２０２０年５月２０日、物流ドローンの共同開発に向け、「ANAホールディングス株式会社」と「株式会社エアロネクスト」の業務提携が発表されました。国内外のドローンメーカーとも連携し、輸送インフラとしての普及を目指すとのこと。
エアロネクストと言えば、数々の賞を受賞した重心制御ドローン「４D GRAVITY®」で有名です。
市街地におけるドローン物流サービスを担う機体”Next DELIVERY®”の開発
ANAホールディングス株式会社（ANAHD）と、株式会社エアロネクストは、ANAHDのエアラインならびにドローンオペレーターとしての機体運航に関する知見と、エアロネクストの産業用ドローンの基本性能を向上させる機体構造設計技術４D GRAVITY®を融合。
出典：ANAHD
「空の産業革命レベル４（有人地帯での補助者なし目視外飛行）」に対応する物流ドローンの共同開発に向けた業務提携をスタートします。
今後、両社によって開発した機体をベースに国内外のドローンメーカーとも連携し量産化を行い、将来的な輸送インフラの一部として社会普及することを目指すとのこと。
出典：ANAHD
業務提携の目的
「空の産業革命に向けたロードマップ2019」にて示されている２０２２年度の「空の産業革命レベル４」の実現に向けて必要とされる、高品質かつ安心・安全なドローンを共同で開発していくとのこと。
＜＜空の産業革命に向けたロードマップに関して詳細はこちら＞＞
各社の役割
ANAホールディングス
ANAHDでは、航空機の安全運航に関する知見を活かし、ドローンオペレーターとして福岡市や五島市にて無人地帯での補助者なし目視外飛行（レベル３）による実証実験を行うなど、ドローン物流サービスの事業化に向け検証を継続実施しています。
主要な用途や基本的な機体性能、また機体整備や運航管理にあたって必要な機能などについてオペレーターとしての視点から知見を提供するそうです。
エアロネクスト
エアロネクストでは、「ドローン前提社会の実現」と「新しい空域の経済化」を目指し、物流用途のドローン開発に力を入れ、４D GRAVITY®を搭載した物流用ドローン機体”Next DELIVERY®”の開発を進められています。
従来の物流ドローンの機体構造は、空撮用途から発展を遂げてきたドローンの機体構造を踏襲し、機体の飛行部及び搭載部が一体となった機体構造で、飛行姿勢に伴い荷物も傾いてしまうという課題がありました。
Next DELIVERY®は、飛行部と荷物搭載部分を分離した分離結合型の機体構造によって、荷物を常に水系に保つことができるようになり、重心位置を考慮した機体構造設計により、高性能な物流ドローン機体を実現することが可能となります。
物流ドローンの共同開発にあたり、この４D GRAVITY®技術の提供を行うとのこと。
まとめ
両社では、２０２０年度内に共同開発した物流ドローンによる実証実験を開発し、２０２２年度の「空の産業革命レベル４」解禁に向けた量産化を行っていくとのこと。
エアロネクストと言えば４D GRAVITY®。動画を見て頂ければ分かりますが、このNextDELIVERYは従来のドローンとは構造自体が違い、抜群の安定感を誇っています。かなり物流用途に向いていると言えるでしょう。
