WiFiとAI・IoTを一体化。大成建設がDX標準基盤 T-BasisX 構築

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記事のポイント

・大成建設株式会社(以下、大成建設)は、株式会社インフォキューブLAFLA(以下、インフォキューブ)、PicoCELA株式会社(以下、PicoCELA)、西尾レントオール株式会社(以下、西尾レントオール)の協力で、現場内でネット環境をカバーするメッシュWiFiと従業員の作業状況を把握する「IoT活用見える化システム」を一体化した「T-BasisX」を構築した。

・現場のDXの標準基盤となる「T-BasisX」により、着工から竣工までの現場内各種データの収集・分析が可能となり、生産性向上を図れる。

建設現場におけるDX推進を加速し、生産性の向上を実現するDX基盤

大成建設が、インフォキューブ、PicoCELA、西尾レントオールの協力のもと、現場内のネット環境を網羅的にカバーし安定した通信を実現するメッシュWiFiと、従業員の作業状況をリアルタイムに把握できる「IoT活用見える化システム」を一体化した現場DXの標準基盤となる「T-BasisX」を構築したと発表した。

これまでの建築現場では、地下階や高層階などの電波の届かない場所ではインターネットの利用が困難であった為、各階層に配置された資機材の位置を把握する際には、測位用の受信機を大量に設置する必要があった。そのため、現場内に無線環境を整備する際には現場の状況に応じ、多くの手間とコストが掛かり、結果的に現場内での先進的ロボットやAI・IoTなどを活用した現場管理を行う上での大きな課題になっていたという。


出典:大成建設

そのような現状から、大成建設では通信機能に優れているメッシュWiFiアクセスポイントと、測位用受信機器を一体化させて利用することで、少数機器でのWiFi通信と高精度位置把握を可能にし、現場で無線環境を整備する際の省力化とコストダウンを実現している。

また、CPS(サイバーフィジカルシステム:現実空間の様々なデータをサイバー空間に収集し分析・解析した結果を現実世界にフィードバックするシステム)の概念に基づき、現場の無線環境と2018年に生産施設を対象として開発したという「IoT見える化システム」を連携させることで、様々な現場内データも収集・分析して一元化利用することが可能となる。

T-BasisXの特徴

1.現場内にメッシュWiFiを構築し、ICTツール等の適用範囲を拡大
現場内にメッシュWiFiを容易に構築でき、通信環境が不安定な地下層、高階層でもICT機器やロボットの運用が可能となる。

2.WiFiと測位用受信機器の一体化により、現場内の効率的な運用とコストを削減
WiFiアクセスポイントと測位用受信機器を一体化利用し、効率的に設置することで機器1台あたり半径約50mという広範囲な位置把握が可能となる。また従来の技術と比較しても設置機器の数量を約60%削減でき、大幅な省人化とコスト削減が図れる。


出典:大成建設

3.IoT活用見える化システムと連携し、現場内データを一元管理
作業員、資機材、ロボット等の位置データに加えて、今後は現場に設置したwebカメラの映像、作業員の生体データ、気温・熱中症指数等の環境データなどを収集・分析するシステムと連携させ、様々な現場内データの一元管理を行うことが可能となる。


出典:大成建設

今後、大成建設では、このT-BasisXを基盤とし、ロボットやAI・IoT活用による建築生産プロセスのDXを推進し、さらなる生産性の向上に取り組んでいくとのことだ。


出典:大成建設


□大成建設株式会社
Wi-Fi環境とAI・IoTを一体化したDX標準基盤「T-BasisX」を構築
リリース記事:https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2021/210420_8100.html

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