スマホでGNSS測量や杭打ちを可能にする「OPTiM Geo Point」アプリ

sugitec

こんにちは。最近のiPhoneなどのスマートフォンには、「LiDARセンサー(ライダーセンサー)」が搭載されています。LiDARセンサーとは「Light Detection and Ranging」の略で、光を使用したリモートセンシング技術を使い、物体の検知や対象物の距離を計測できるものとなっています。

仕組みとしては、センサーからレーザー光を射出し、それが対象物に当たって跳ね返ってくるまでの時間を計測することで、対象物までの距離や方向を測定し、点群データを取得できることから、昨今では測量分野で活用される例も増えています。

そのLiDARセンサーを活用した3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」を提供している、株式会社オプティム(以下、オプティム)は、この度「OPTiM Geo Scan」の無料オプションとして、GNSS測量・杭打ちができる「OPTiM Geo Point」というアプリを発表しました。

スマホで誰でもかんたんにGNSS測量、杭打ちが可能に

この「OPTiM Geo Point」とは、スマートフォンやタブレットとGNSSレシーバーを組み合わせることで、誰にでも簡単にGNSS測量や杭打ちができるアプリとなっています。

ちなみにGNSS測量とは、人工衛星を活用した衛星測位技術で、主流となっている既知点からの距離や角度から位置を測るTS測量と違い、衛星の位置と観測地点までの距離から位置座標を導き出します。誤差は数センチとなっていて、ミリ単位の精度が求められない測量向きです。


資料:オプティム

「OPTiM Geo Point」ではGNSSに加え、さらにRTK測位に対応したGNSSレシーバーをプラスすることで、通常のGNSS測量より高精度な測量を実現しているとのこと。アプリ上でワンタップするのみでGNSS測量が完了し、測量もほぼリアルタイムであることから、ひとりでかんたんに短時間で測量が可能。

現況を把握するための平面測量や縦断測量にて従来のTS手法と比較し、97%の工数削減ができたとのことで、圧倒的な効率化となっています。また、従来ではGNSS測量を行うためには、数百万円程度のGNSS測量器が必要だったそうですが「OPTiM Geo Point」は追加導入費用が0円です。


資料:オプティム

もうひとつの機能の杭打ち機能についても、これまで専用機材を必要としてた杭打ちが、スマートフォンひとつで簡単にできるようになっています。手に持ったGNSSレシーバーの位置をアプリに登録した目標地点に誘導するという使用方法。

アプリ内の目標地点に近づくことで音が鳴り、正確な杭打ちポイントに誘導されます。約50箇所の杭打ちを行った結果では、通常のTSを利用した場合は2~3名で丸一日かかるところが、1人で半日で実施できるようになったそうです。こちらも圧倒的な効率化となっています。

ちなみにこの「OPTiM Geo Point」は、測量や杭打ち以外にも、現場での境界の位置出しや、地中埋設物の位置確認など。様々な場面で活用できるそうです。(あくまで現況把握のための測量に限定し、構造物構築のための測量には利用不可)


資料:オプティム

スマートフォンにLiDARセンサーが載るだけでここまで劇的に効率化ができるのは素晴らしいですね。話題に上がることの多いドローン測量と比べても80%以上のコスト削減になるとのこと。測量の知識も不要でひとりで測量が可能なことから、昨今の人手不足問題の解消にも寄与しそうですね。


□株式会社オプティム
スマホを使い誰でも簡単に、GNSS測量、杭打ち が可能なアプリ「OPTiM Geo Point」を発表
リリース記事:https://www.optim.co.jp/newsdetail/20220302-pressrelease-01

この件に関するお問い合わせ
株式会社オプティム
お問い合わせフォーム:https://www.optim.co.jp/contact/optim-geo-scan

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