こんにちは。本日も引き続き全国的に猛暑日となっています。昨日京都では39.8度を記録するという猛烈な暑さ。6日間に渡って38度を超えているようで、1880年に統計を取り始めて以来、観測記録1位ということです。
熱中症で運ばれた人は2600人にものぼり、10人が亡くなられています。家の中であっても全く油断はできませんので、必ず水分補給を徹底するようにしましょう。
さて、本日はコンクリートの仕上げ作業をおこなうロボットのご紹介。
コンクリート仕上げロボ「NEWコテキング」
鹿島が開発したこのロボットですが、名前の通り現場打ちコンクリートの仕上げ作業専用のロボットです。
出典:鹿島
大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載しており、操作もタブレット端末からという手軽さ。作業区域の寸法を入力するだけで自動的に仕上げ作業をおこなってくれます。
これまでは土間工と呼ばれる仕上げ作業員が作業をおこなっていましたが、このNEWコテキングによって大幅な作業の効率化・省力化になりそうです。
開発背景
NEWが付いていることからも分かるように、このコテキングには元々のオリジナルが存在しています。それが以下の写真。
出典:鹿島
この初期型が開発されたのが、何と今から約30年前!当時としては、とても画期的なコンクリート仕上げロボットだったそうですが、まず駆動がバッテリー式ではありませんでした。
その為に電源ケーブルの取り回しに手間がかかったり、ローラーで走行するのでコンクリートの表面が軟らかい時では走行するのに支障が出るので、アマ出しには不向きという課題があったそうです。
写真を見ると確かに電源ケーブルらしきものが天井部分から伸びています。これは確かに取り回しが大変そうです。常に人がついておく必要もありそうですね。
そこで、動力源をバッテリーに変更し、走行部はローラーではなくクローラー(キャタピラ)式に変更。NEWコテキングとして生まれ変わったという訳です。
NEWコテキング概要
本体重量は200kg。大容量リチウムイオンバッテリーの駆動時間は約3時間以上。1時間で最大700㎡の仕上げ作業ができるそうです。
重量が少々重い印象がありますが、ワンタッチで4分割になるそうで、分割することで仮設エレベーターでも運べる大きさ・重量になっているということです。
出典:鹿島
操作はタブレットで遠隔操作をする手動運転と、タブレットで作業区域の寸歩を入力することで走行経路を決めて自律的に作業をおこなう簡易自動運転の2種類。
本体には各種センサーが付いており、障害物などに対する安全機能もしっかりと付いています。
実際にこのNEWコテキングを、四国横断自動車道 吉野川大橋工事にて使用したそうですが、縦16m×横8m×厚さ35cmのコンクリート床の仕上げ作業の自動化で大幅な省力化を達成したそうです。
まとめ
ロボット化することで昼夜を問わず作業ができるようになるのも、ひとつの大きなメリットですね。
このロボットのオリジナルが30年前に開発されていたのは驚きですが、30年前と言えばまさに日本の世はバブル期。世界企業の時価総額ランキングでも上位はほぼ日本の企業が占めていました。
そんな時代だったからこそ、新しいことにもどんどんとお金を掛けられたのでしょう。当時としてはかなり画期的なロボットだったんだろうなと思います。
このニュースを見て、改めて30年前ってどんな世の中だったんだろうと調べてみたのですが、今の世の中の技術はびっくりする程に進化しているなと改めて感じます。
仮に30年前の人にスマートフォンを見せたら魔法のようにしか見えないでしょうね。今の世の中も加速度的に技術が進歩していますので、今から30年後はどうなっているのか想像もつきませんが楽しみですね。