セコムとパスコのドローンによる食害対策

sugitec

こんにちは。予想通りに週末に台風がやってきてました。各地では様々な被害が出ており、首都圏では朝から交通機関の乱れからかなり混乱していたようです。

また、前回大阪で工事現場の足場が倒壊していましたが、今回は首都高の修理の為に組んでいた現場の足場が、台風の影響で10mにもわたり崩れたそうです。しかし幸いにも怪我人などはいなかったということ。

台風は本当に勘弁して欲しいですね…しかしまたしても台風(25号)が発生しました。今の所列島を縦断するルートではないですが、24号のように急激な進路の変化も考えられますので、日々情報のチェックはしておきましょう。

さて、本日はドローンの話題。皆さんはセコムさんがドローンの民間防犯用のサービスをされているのをご存知でしょうか?

セコムドローンという防犯のサービスで、なんと2015年から既にサービスが開始されているようです。今回ご紹介するのは、そのセコムドローンを利用した新たなサービスの実証実験。

パスコとのシカ食害対策

セコムグループ入りをしているパスコさんですが、今年4月にセコムと共に野生鳥獣による農作物被害現象に向け、セコムドローンを利用した食害対策を開始しています。

野生鳥獣による農作物への被害額は2016年度で約172億円にものぼっており、その範囲は山間地域や中山間地域に留まらず都市部にまで及んでいるそうです。

その中でもシカによる食害は約56億円と、シカだけで約3割に達しています。シカは野生鳥獣を防ぐ柵を飛び越えたり、なぎ倒して田畑に侵入してしまうので対策を取るのが難しい状況で、全国的にシカによる被害は深刻なものとなっています。

防犯用として提供してきた「セコムドローン」技術を投入

セコムさんでは予てから防犯用で提供していたセコムドローンのサービス技術を応用して、京都府農林水産技術センター農林センターの協力で、京都府南丹市日吉町の「STIHLの森 京都」で、シカの食害対策の予備実験を2017年に延べ10日間行っています。


出典:SECOM

実験では、監視区域に侵入したシカをレーザーセンサーが検知。その位置に向けて完全自律飛行ができる「セコムドローン」が発信。シカを追跡してシカが追い払えるかどうか?の検証をおこなったそうです。


出典:SECOM

結果としては一定の成果が確認できたということで、起伏のある広範囲の監視区域を設定し、パスコの3次元地図データを活用し、さらに実用性を高める実験をおこなっていくようです。

まとめ

2018年現在、まだ4月からの実証実験の結果は公表されていないようですが、サービス化されれば多くの食害被害が減少する期待が持てます。

しかし山間地域のみならず都市部にまで侵入してくるというのは、動物たちの住む自然環境も変化してしまっていることの表れですね。

「山に餌がなくなったから動物が人里に降りてくる」という話はよく聞きますが、実態はどうやらその逆で、「山に豊富な餌があるから、人里に降りてくるほどに個体数が増加している」という説があります。


出典:環境省

これは環境省の資料で、全国のシカの個体数を推定したもの。20年以上前から見ても明らかに個体数が増えていることが分かります。

動物が増加している一方で日本では過疎化が進み、人の活動範囲が縮小することで動物の活動範囲が拡がりそこを餌のあるテリトリーと学習する。意外とこの説が有力なんじゃないかと個人的には思ってしまいます。

ともかく、この食害被害を解決できるかもしれないドローン。動物は意外と慣れてしまうような気もしますが、そうなればそうなったで、ドローンは飛ぶだけでなく色々と装着できるはずなので、動物を追い払うだけであれば色んな方法が考えられそうですね。

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