テクトム✕竹中工務店『Tektome KnowledgeBuilder』導入で設計業務の生産性向上と働き方改革を推進。

sugitec

株式会社テクトム(以下、テクトム)が、自社が開発・提供する建築設計 AI ソリューション『Tektome Knowledge Builder』を、株式会社竹中工務店(以下、竹中工務店)に導入されたというリリースニュースをおとどけします。

Tektome Knowledge Builder

竹中工務店様は、日本屈指の大手総合建設会社として、国内外で建築物の設計、施工、及び地域・都市開発を行っています。
対象は空港、オフィスビル、競技場、商業施設、生産施設、研究所、病院など多岐にわたり、その高い技術力と品質、長年の実績から信頼を得てきました。

同社では、技能労働者の不足やデジタル化の進展といった環境変化に対応するため、「働き方改革」と「建築生産プロセスの改革」を並行して推進しています。
その一環として、過去の設計資産を有効に活用し、設計者の業務負荷を軽減することで、より創造的な業務に集中できる環境を整備することが重要な課題となっていました。

過去の図面は主にデジタルデータとして保管されているものの、必要な情報に迅速にアクセスすることが困難なケースが多く見受けられました。
実務上は、数十万ページに及ぶ図面データから特定の情報を目視で探したり、参考情報を人づてに確認したりする必要があり、過去のノウハウを設計業務に十分に活かしきれない状況が続いていました。

これらの課題に対しテクトムは、手作業では困難な大量の設計図面を、
最先端のAI技術により自動で構造化する『Tektome KnowledgeBuilder』を提供しました。

『Tektome KnowledgeBuilder』は、図面や議事録などの多様なフォーマットの情報を、建築士や設計者が自然言語で指示するだけで自動的に構造化し、重要な情報資産を分析・整理・データベース化することができるサービスです。

これにより、非エンジニアでも簡単に情報の構造化・蓄積を行えるようになり、過去のデータを有効なノウハウとして活用することで、設計ミスの再発防止、不要な再設計の削減、新たなデザインの創出を支援します。

同じ指示でさまざまな形式のファイルに対応

Tektome | KnowledgeBuilder - 過去から学び、より高度な設計へ
KnowledgeBuilderは、過去の図面・メモ・写真・朱書きなどをAIで構造化・検索可能にするナレッジ管理ツールです。自然言語での検索や属性抽出に対応し、設計・施工現場のノウハウ共有、品質向上、再発防止を支援します。

本導入にあたり、竹中工務店様では有志によるワーキンググループが複数立ち上げられ、現場のメンバーが主体となって竣工図データの構造化検証を行いました。

3ヶ月という短期間の実証を経て、メンバー自身が活用目的に応じた抽出項目を設定し、要件に合致する過去の竣工図の検索や、類似プロジェクトの参照、関連数値の一覧化など、実務に直結した情報を容易に引き出せる環境が整いました。

さらに現在は、『Tektome KnowledgeBuilder』により多くの過去竣工図データを取り込み、
検索軸の多様化や利便性の向上を図る取り組みが進められています。
これにより、蓄積されたナレッジを現在のプロジェクトに横展開することで、再設計の削減や品質向上に繋げる活動が活性化しています。

竹中工務店 東京本店設計部構造部門 高岡俊一郎 様のコメント

最先端の生成 AI 技術を持つテクトムと、建築業界をリードする竹中工務店が融合した2年間の取り組みで、設計者にとって強力なパートナーが誕生したことを実感しています。数十万ページの図面検索から自然言語での瞬時アクセスへの変化により、ベテランの設計ノウハウが生きた知識として蘇り、設計者がより創造的業務に集中できる環境が実現しました。
複雑化する設計要件と働き方改革の両立を可能にするこの革新的パートナーシップが、建築業界全体の変革を牽引していくと確信しています。

今後もテクトムは、設計要件の自動整理や自動チェックを可能にするサービスの提供を通じて、竹中工務店様のさらなる AI 技術を活用した設計業務の生産性向上を支援し、設計者の働き方と建築生産プロセスの改革実現に貢献してまいります。

資料引用:テクトム

おわりに

こうした自動で整理・チェックするサービスは、今後以下のような広がりを見せる可能性があるのではないでしょうか。

  1. 適用範囲の拡大
    現在の建築設計だけでなく、より複雑な要件を持つプラント設計や都市インフラ計画など、他分野への応用が進むと推測されます。
    また、法規制や環境基準といった外部要件の自動取り込み機能が強化されることで、さらに多くのプロジェクトで活用されるでしょう。
  2. 機能の深化と連携
    現在は主に過去の設計図面からの情報抽出が中心ですが、将来的にはリアルタイムでの設計チェックや、関連する資材サプライヤー情報、施工コストデータなどとの連携機能が強化されると考えられます。
    これにより、設計段階で製造性や経済性を考慮した最適解を自動で提案できるようになるかもしれません。
  3. 中小企業への普及
    現在は大手企業への導入が主ですが、SaaS(Software as a Service)モデルでの提供や、より手軽なAPI連携が可能になることで、専門の設計部門を持たない中小企業や個人事業主にも普及していく可能性があります。
    これにより、業界全体のデジタル化と生産性向上に貢献するでしょう。

こうした広がりにより、設計者はより創造的な業務に集中でき、手戻りの少ない効率的なプロジェクト推進が期待されています。


参考・関連情報・お問い合わせなど
□株式会社テクトム
リリースニュース:
https://tektome.jp/expertise-center/news/2025-0818

テクトムは、建築設計 AI プラットフォーム『 Tektome 』を提供する AI ソリューション企業です。大規模言語モデル、画像解析、画像生成、点群解析などの AI 技術を組み合わせ、企業固有の建築設計データをもとに、建築設計における技術継承及び生産性向上をサポートするプラットフォームを提供しています。テクトムでは、建築設計に関する AI の研究開発を継続的に進め、蓄積された膨大な設計ノウハウから技能を引き出す AI による建設 DX を実現します。

所在地:〒150-0012 東京都渋谷区広尾1-10-5 テック広尾ビル7階
代表者:北村 尚紀(代表取締役)
創業 :2023年
事業 :建築設計 AI プラットフォーム「Tektome」の提供
URL :https://tektome.jp/

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