耐震診断が続きます

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耐震基準はアテになるのか?

先の熊本地震では観測史上でも初めて震度7の揺れが2度も続くという、大規模な災害に見舞われました。その際にご存知のように家屋の他、耐震補強をしたばかりの小学校・中学校などが損傷するという事態になり、避難所となることが多い学校施設などが損傷するということは由々しき事態と言えます。

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そもそも国の耐震基準は正しいのか?役に立つのか?といった世間の声も聞かれましたが、被害が大きい分心理的にそういう気持ちになるのも仕方のない事なのかもしれません。

そもそも耐震基準は目安でしかない

様々なケースを想定して決められているであろう国の耐震基準ですが、想定外なことが起こるのが自然災害です。東北地方太平洋沖地震の津波や、熊本地震の2度の震度7の揺れ。 こればかりは起こってから気づく部分があるのも事実ではあります。一口に震度6や震度7といっても様々なケースがある以上、どうなるかは予測がつかないのが現状かもしれません。

とはいえ、耐震補強の基準があってこそ残る・残った建物が多いのも確かなので、規定よりもオーバーな対策となるとつぎ込める時間と予算との兼ね合いの問題もありますが、最低でも基準を満たし最大限にやれることはやっておいた方がいいのは言うまでもありません。勿論、基準を満たしていないという事だけは早急に対処していかねばなりませんね。

耐震診断のご依頼が増えています

ここ最近は様々な施設からの耐震診断(コア調査)依頼が続いています。ここでは某病院での耐震診断のご紹介。この調査で実施するのはテストピース採取というコンクリートの一部をコア抜きです。後はそれに対して中性化試験や圧縮強度試験などをおこない、コンクリートに異常がないかを検査します。

コア抜きは以下のような手順でおこなっていきます。

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まずは鉄筋探査機で内部の構造を調査します。コンクリートの中には鉄筋が入っていますので、コアを抜く際に鉄筋に干渉したり、最悪の場合誤って切断したりすることを防ぐために必ず必要になります。

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内部に問題がなければ、ここでコア抜き機の登場です。このような形でゆっくりとコンクリートを切削していきます。適切に作業をおこない、周りを汚すことなくスマートな作業を心がけています。

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コアの採取完了です。キレイな円柱型に抜けていますね。

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コアの採取ができれば、最後にコアを抜いた穴をモルタル材で埋めます。破壊検査になるので、当然コアを抜いた箇所には穴が開いてしまいますが、こちらは綺麗に修復させていただきます。

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そして補修したところを仕上げ塗装して作業の完了です。どこに穴が開いてたか全くわからないくらい綺麗に元通りです。今回のこちらの現場では十数か所のコアを抜いて調査をおこなっています。

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この採取したコア(テストピース)に中性化試験、圧縮強度試験などをおこなうことでコンクリートの強度・状態がわかります。これにより強度不足だった場合はコンクリートの打ち直し、または補強などの対策をする必要性が出てきます。

どちらにしても強度を回復するというのは難しく、また劣化による構造耐力が及ぼす影響も、場所により異なってきますので慎重な対応が必要です。

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