大林組
ハイブリッド木造建築物のデザインイメージやCO2削減量をその場で提示するアプリ「WOODX™」を開発。

sugitec

概要

株式会社大林組(以下、大林組)は、株式会社GEL(以下、GEL)と共同で、敷地形状に合わせて簡易設計したハイブリッド木造と鉄骨造を比較し、デザインイメージやCO2削減率、コストアップ率をその場で比較できるアプリ「WOODX(ウッドエックス)」を開発というリリースニュースをお届けします。


大林組✕GEL WOODX(ウッドエックス)

大林組は、持続可能な社会の実現をめざして、日本初の高層純木造耐火建築物「Port Plus®」を建設するなど、木造・木質化建築の設計施工に積極的に取り組んでいます。

木造建築へのニーズをさらに高め市場を拡大していくには、建築計画の初期段階において、顧客が木造建築を検討するための建築イメージや諸条件を提案する必要がありますが、提案作成やその変更には多面的な検討が必要であることから、多くの人員と時間を要していました。

今般、2社が開発した「WOODX」は、タブレット上で地図から敷地を指定し、外形や階数、木材の構造への適応範囲、内外装のデザインを設定することで、ハイブリッド木造建築物の外観・内観を 3Dビューや 360度パノラマ画像で表示します。

さらに各部材の数量を自動計算し、推定される木材使用量から CO2 発生量と固定量を算出することにより、鉄骨造と比較した CO2削減率や概算コストのアップ率をその場で提示します。

検討結果の保存、PDF出力が可能なため、複数のシミュレーションを作成、比較も容易に行えることから、「WOODX」を利用することで、木造建築を検討される顧客にその場でイメージを提示し、具体的な計画検討に向けた合意形成※1が可能です。

大林組は、今後「WOODX」を営業担当者のタブレットに標準ソフトとして導入し、顧客からの木造建築に対する要望にタイムリーに応えることにより、循環型資源である木材利用の拡大に向けて取り組んでいきます。

※1 具体的な計画検討に向けた合意形成
本アプリによるイメージや概算はシステム上で算出されたシミュレーション結果であり、結果に忠実な建築が可能であることを保証するものではありません

「WOODX」利用フロー

資料引用:大林組

1 敷地形状、平面範囲を入力。

資料引用:大林組

2 階高や、木材の適応範囲を入力。

資料引用:大林組

3 3D ビューで外観形状を確認。

資料引用:大林組

4 360 度パノラマビューで内観イメージを確認。

資料引用:大林組

5 CO2 削減率などを表示、PDF 出力。

おわりに

「WOODX」の開発元のGELの発表からすると「Unity」で開発した模様。

上記の動画のように大林組では、建設現場の生産性を向上するために、施工中の現場をバーチャル空間に再現するシステムもUnityで作成しているのでGELがほぼほぼその根幹を担っているように伺えます。

このようにUnityのプログラムプラットフォームで建築分野では、BIMデータをもとに建築物の内部をVR化して設計・再現して、設計情報や資材・重機などの情報、作業員の位置情報などをシミュレーションをおこない、効率化できる箇所や問題点が可視化でき、生産性向上につなげ、開発サポートに使われる活用の潮流が世界規模でできつつあります。

ここで市場的な角度からは今月の15日にロイターがこう報じています。

[15日 ロイター] – 米ゲーム用ソフトウエア会社ユニティ・ソフトウエアは15日、同業アップラビン(米国のテクノロジー企業)からの175億4000万ドルでの買収提案を拒絶した。当初の計画通り、同業アイアンソース(イスラエルのモバイルゲーム会社)買収を進めていくとしている。

アップラビンは先週、全額株式交換方式によるユニティ買収を提示し、その条件としてユニティがアイアンソースを44億ドルで買収するのを断念するよう求めていた。

しかしユニティは、アップラビンの提案は株主にとって最善ではなく、アイアンソースとの統合合意で履行義務解除が認められている「優越的な対抗提案」には該当しないと説明した。

ダイワ・キャピタル・マーケッツのアナリスト、ジョナサン・キーズ氏は「少なくともユニティは(アップラビンからの)より高い提示額を望んでいると思う」と述べた。

キーズ氏は先週、アップラビンは競合するユニティとアイアンソースが統合するのを阻止するため、急いで買収を持ちかけたとの見方を示している。事情に詳しい複数の関係者によると、ユニティとアドバイザーはアイアンソースと統合すればネット広告技術分野に過大な投資をせずに事業のバランスを保つ上でプラスになると判断したという。

https://jp.reuters.com/article/unity-m-a-applovin-idJPKBN2PL1RY

2020年にNY市場に上場したUnityの直近の当会計年度の累積業績は、増収減益という結果。
売上高は、対前期21.4%増の6.2億ドル
純利益は、前期の-2.6億ドルから赤字幅が拡大-3.8億ドル
市場の熾烈なパワーバランスに鍛えられるUnity。

ひとつのプラグラムプラットフォームが各産業分野で、革新の芽吹きをむかえている。


引用参考・関連情報・お問い合わせなど

□株式会社大林組
コーポレート・コミュニケーション室 広報課
リリースニュース:
https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20220823_2.html

□株式会社GEL
リリースニュース:
https://note.com/gel_official/n/nd24491f306e6

□ユニティ・ソフトウエア
https://unity.com/ja/our-company
https://unity.com/ja/products/unity-reflect

□ロイター
https://jp.reuters.com/

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