アシストスーツ4社が「アシストスーツ協会」を設立。

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概要

東京理科大学発ベンチャーの株式会社イノフィス(以下、イノフィス)は、アシストスーツの認知度向上と市場形成を加速させるため、アシストスーツを手掛ける3社と協力し、任意団体「アシストスーツ協会」を発足。日本初(イノフィス調べ、2022年11月時点)のアシストスーツ関連企業に限定した展示体験会「アシストスーツサミット」を、2023年1月20日(金)に、代官山T-SITE GARDEN GALLERYにて開催というリリースニュースをお届けします。

アシストスーツ協会設立。アシストスーツサミット開催。

東京理科大学発ベンチャーのイノフィス(東京都新宿区、代表:折原 大吾)は、アシストスーツを手掛けるアルケリス株式会社(神奈川県横浜市、代表取締役 CEO:藤澤秀⾏)、株式会社加地(島根県仁多郡奥出雲町、代表取締役社長:小川要)、株式会社ダイドー(大阪府河内長野市、代表取締役社長:追田尚幸)の3社と、アシストスーツの認知度向上と市場形成を加速させるため、任意団体「アシストスーツ協会」を発足しました。
また、日本初(イノフィス調べ、2022年11月時点)のアシストスーツ関連企業に限定した展示体験会「アシストスーツサミット」を、2023年1月20日(金)に、代官山T-SITE GARDEN GALLERYにて開催いたします。

■アシストスーツ市場拡大のため、メーカーが協力体制を構築
アシストスーツ(パワーアシストスーツ)は、モーターによるアシストや人工筋肉等による荷重分散効果により、重量物の持ち上げ・下げ時に身体にかかる負荷を軽減する目的で開発された商品です。

物流、建設、製造、農業、医療、介護など様々な業界において、人の手による作業が必要な現場での身体負荷を軽減することができます。
昨今、人手不足や高齢化が深刻な社会課題として顕在化しているなか、作業時間の短縮や業務効率化、高齢者・女性の就労支援に繋がる一助として、アシストスーツ市場の拡大が期待されています。

一方、顧客からは従業員の確保や、従業員の働き続ける環境の整備に、アシストスーツを活用したいと考えてはいるが、「様々な種類のアシストスーツがあり、自社の課題に合致したアシストスーツが見つけられない」「体験しようにも体験できる場所がない」との声があります。
開発企業の営業目線では「企業ごとにデモンストレーションの場を持つように交渉するのは時間と手間がかかる」という課題を抱えております。
このような現状を打破するため、アシストスーツ関連企業が協力してアシストスーツ製品の認知度向上、市場形成、啓蒙活動を行っていくことといたしました。
既に業界団体や企業様向けに出張合同体験会を実施し、ご好評いただいております。
今後はイベント開催だけでなく、様々な取組を検討してまいります。

アシストスーツ協会ホームぺージ:http://assist-suit.org

【団体概要】
団体名:アシストスーツ協会
団体名(英語表記):Japan assist-suit association
団体種別:任意団体
設立:2022年11月11日
役員:
代表理事:飯田成晃(アルケリス株式会社)
理事:長澤幸佑(株式会社イノフィス)
理事:中西洋介(株式会社加地)
理事:西裕貴(株式会社ダイドー)

【参画企業】(あいうえお順)
アルケリス株式会社
長時間の手術=立ち仕事での身体的負担からくるパフォーマンスの低下を感じていた医師からの相談を受けて開発をスタート。
製品名であり社名である「アルケリス」は「歩けるイス」に由来。
立ちながらにして座れる「アルケリス」は医療現場をはじめ様々な工場などでも幅広く展開中。

株式会社イノフィス
中腰姿勢を保つ、人や重い物を持ち上げるなどの作業時に腰の負担を低減するアシストスーツ、マッスルスーツ®シリーズを展開し、2021年4月末現在、マッスルスーツ®はシリーズ累計出荷台数20,000台を突破。人工筋肉を使用した外骨格型アシストスーツでは世界一(※イノフィス社調べ)の出荷台数を誇ります。
2019年発売のマッスルスーツEveryは、日本国内にとどまらず17の国と地域で販売されています。(2022年12月時点)

株式会社加地
オランダのレイボ(LAEVO B.V. CEO Rogier Barents)のアジア地域の総代理店としてアシスト装具(エクソスケルトン)“レイボ” を取り扱っております。
また、レイボのパッドには株式会社加地が独自開発した素材である“EXGEL(エクスジェル)”が搭載されており、レイボの装着感の向上に役立てられています。

株式会社ダイドー
住まい環境、働く環境にやさしい製品を企画・設計・生産・販売を行う企業です。
アシストスーツ分野においては、バネやダンパーを使用した、電力を使用しない独自の設計技術を応用したTASKシリーズを展開。上向き作業用アシストスーツの分野で業界をリードしています。

■4社のアシストスーツを一度に体験できる「アシストスーツサミット」を開催
日本初(イノフィス調べ、2022年11月時点)のアシストスーツ関連企業に限定した展示体験会「アシストスーツサミット」を、2023年1月20日(金)に、代官山T-SITE GARDEN GALLERYにて開催いたします。アシストスーツ協会の参画企業4社のアシストスーツを1度に体感・導入相談ができるほか、アシストスーツ導入支援を行う理学療法士の逢坂大輔氏の講演と、導入経験者のパネルディスカッションがございます。
 メディア関係者のご参加も受け付けておりますので、ご希望の際はアシストスーツ協会事務局代行(m-takashima@innophys.jp)までお問い合わせください。

★アシストスーツサミット開催概要★
<イベント概要>
開催日時:2023年1月20日(金)10:30~18:00
会場:代官山T-SITE GARDEN GALLERY(東京都渋谷区猿楽町16-15)
入場条件:事前申し込み不要/入退場自由
主催:アシストスーツ協会
イベント詳細ぺージ: http://assist-suit.org/summit202301 

<イベント内容>
10:30~18:00 アシストスーツ協会加盟4社のアシストスーツ展示体験会
11:00 <講演>「理学療法士に学ぶ、アシストスーツを活用した労働災害予防」(45分)
     講師:理学療法士・作業管理士 逢坂大輔(株式会社シーエフロボタス 代表取締役)
13:30 <パネルディスカッション>
    「アシストスーツ導入経験者に聞く!”アシストスーツの現場導入のポイント”」
               ※スケジュール・内容は変更となる場合がございます。

<展示商品例>
アルケリス(アルケリス株式会社)
「世界から立ち仕事のつらさをなくす」足腰の負担なく長時間の立ち仕事ができるアシストスーツ。

マッスルスーツEvery(株式会社イノフィス)
最大25.5kgfの補助⼒、重量は3.8kgと軽量。電力を使用せず、圧縮空気を使用した人工筋肉が補助力を発揮するため、製造・農業・介護・物流・建設などの作業現場にご利用いただけます。

レイボ(株式会社加地)
『レイボ』のコンセプトは、力の創生ではなく自らの力を再利用し、無駄なく使うこと。これにより、前屈姿勢作業時の肩や腰などにかかる負担を軽減します。

TASK AR(株式会社ダイドー)
軽量・コンパクトな上腕を支えるアシストスーツ。農業や建築現場等で活躍中。

おわりに

国土交通省では、i-Constructionが目指す生産性向上や働き方改革の一環として、建設工事でのパワーアシストスーツ(PAS)の活用を検討している。

装着することで重い荷物の上げ下げなどによる身体的負担を軽減できるパワーアシストスーツ(PAS)は、物流や農作業などの産業分野、また介護業界ではすでに普及し始めている。
しかし、ひとくちにパワーアシストスーツ(PAS)といっても多種多様である。他業界で役立つ製品も土木・建設業界に同じような活用場面があるとは限らない。
国交省は2020年(令和2年)に「建設施工におけるパワーアシストスーツ導入に関するWG(ワーキンググループ)」を立ち上げ、建設業界に適したパワーアシストスーツ(PAS)の選定や活用法を模索している。

パワーアシストスーツ(PAS)とは?

「パワーアシストスーツ(PAS)」は、身に付けることで人の力や仕事を補助する機器や装置。
パワードスーツ、アシストスーツとも呼ばれる。

種類は大きく2タイプに分けられ、非動力型の「パッシブタイプ」とバッテーリー駆動の「アクティブタイプ」がある。アシストする部分は足腰、上体、上腕、手など製品によって様々。重い荷物を持ち上げたり運んだりする動きのサポートが目的のほか、長時間の中腰姿勢や前屈運動の繰り返しによる疲労を低減させるための製品などもある。

□パッシブタイプ
素材・動力:
ゴム、バネ、支柱構造体、空気圧など

特徴:
サポート型は腰コルセットや肘・膝サポーターのような形状で交反発素材の収縮性で関節の曲げ伸ばしを補助する。背骨の形状を模したサポートパーツで、正しい姿勢に導き疲労を軽減させる。
稼働時間に制限がない。
空気やガスの加減圧を利用して前傾姿勢から身体を起こす動きを補助したり、上腕を支えたりする。

重量:
サポート型は約300g~800g
空気圧タイプや支柱構造体型は2~5kg程度

価格帯:
サポート型は数千~数万円
空気圧タイプや支柱構造体型は約4万~100万円以下

□アクティブタイプ
動力:電気

特徴:
センサやモーターを使って動作を制御する。自動制御によりスムーズなアシストが可能。
製品にもよるが、10kg程度のアシスト力がある。
一般的に充電式で、連続稼働時間が限られる(数時間~約8時間)。

重量:
約4~6kg

価格帯:
65万~100万円前後

パッシブタイプは電動でないため比較的低価格で、水に濡れるような場面での使用も可能。
一方で、アクティブタイプはアシスト力の高さが強み。製品それぞれの特徴に合わせた使用場面を選ぶことが重要だろう。

パワーアシストスーツ (PAS)現場導入への道のり

ワーキンググループでは、令和2年度に模擬作業を実施、パワーアシストスーツ(PAS)を用いた際の“作業のサイクルタイム”と“負荷・疲労の低減”の変化を測定。同時に、“作業の質”が確保されるかの評価を実施。

令和3年度からは模擬作業による検証に加え、実現場での試行もスタートしており、平常時だけでなく
災害復旧の場での試行も実施されるという。評価内容については、前年度の検証内容の見直しを行い、パワーアシストスーツの使いやすさや安全性も評価していく方針のようです。

2021年(令和3年)9月に開催されたワーキンググループの会議報告において、現状のパワーアシストスーツが効果を発揮するユースケースが公開されいます。概要としては以下の通り。

● 掘削、持ち上げ、据え付けなど身体負担が大きい苦渋作業で適用可能性が高いものがある
● パッシブ、アクティブそれぞれの特性に応じた評価の考え方が必要
● 人力作業が多く、身体負担が高い作業を強いられる災害現場での使用も考えられる

ただし、高所や狭い場所での作業や俊敏な動作や頻繁に移動する作業には、現状の機能や性能では適用が難しいと判断している。

今後、ワーキンググループはパワーアシストスーツ(PAS)導入に伴う生産性の変化、若手技能者の就労や定着への影響も中長期的に検証していく考えで進行しています。
検証結果は各製品のメーカーにもフィードバックしており、今後、建設業界により適応性の高い製品が出てくることも期待されている。国交省が認定する製品が増えたり、購入費用を支援するような制度ができたりすれば建設現場への普及が加速する将来も近いでしょう。

パワーアシストスーツが建設現場に浸透すれば、高齢の作業員にもできる作業が増え、身体の故障による離職を抑えることができ、労働環境が改善されることで若手作業員の雇用促進も期待できます。
業界が抱える人材面の課題を解消する一助となる機材といえるでしょう。

引用:国土交通省 建設施工におけるパワーアシストスーツ導入に関するWG|第5回 資料3 今年度の現場試行検証のユースケース

参考・関連情報・お問い合わせなど

□アルケリス株式会社
https://www.archelis.com/
リリースニュース:https://www.archelis.com/post/assist-suit-association

□株式会社イノフィス
https://innophys.jp/ 

□株式会社加地
http://www.laevo.jp

□株式会社ダイドー
https://daydo.jp/
リリースニュース:https://daydo.jp/2023/01/japan_assist-suit_association/

□アシストスーツ協会
http://assist-suit.org 
アシストスーツ協会事務局 広報担当:高島(株式会社イノフィス)
メールアドレス:m-takashima@innophys.jp  URL: https://innophys.jp

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