概要
株式会社CuboRex（以下、CuboRex）は、東京電力パワーグリッド株式会社（以下、東京電力パワーグリッド）と共同で2023年12月13日に、都心部における無電柱化エリアの供給工事の効率化にまつわる実証実験を実施というリリースニュースをお届けします。
CuboRexの電動一輪車で、重量物の運搬効率を大幅効率化
今回の実証実験では、CuboRexの「一輪車電動化キット E-cat kit2」を利用した電動一輪車の使用による作業時間の短縮と効率向上を確認しました。狭あい道路における重量物の運搬の際の労力が大幅に軽減したとの評価も得られ、CuboRexの電動一輪車がインフラ工事の作業現場におけるDX推進に貢献し得ることが明らかになりました。
今回の実証実験の背景
建設・土木業界の市場と課題
総務省の調査によると、建設業就業者数は、1997年（685万人）をピークとして減少が続いており、2022年はピーク時比69.9％の479万人と担い手が不足しています。
さらに、同年の建設業就業者の内訳は55歳以上が約36％、29歳以下が約12％となり、全産業と比べ著しく高齢化の傾向にあります。(https://www.nikkenren.com/publication/handbook/chart6-4/index.html)
建設作業現場のDXを目指す
地中設備工事の現場では、狭い道路内で重量物の運搬に労力を要すことが多く、体力的な負担が大きいことが課題でした。東京電力パワーグリッドではこれまでもさまざまな現場で作業労力を軽減する方法を検討しており、狭あいな現場における運搬作業の労力削減に電動一輪車が使えるのではないかと考え、今回建設作業現場のDXをミッションに掲げるCuboRexと共同で実証実験を実施する運びとなりました。
今回の実証実験の概要
- 実施日程：2023年12月13日
- 実施概要：都心部における無電柱化エリアの供給工事で電動一輪車を使用、一般的な一輪車との作業効率を比較
- 作業内容：地中ケーブルの敷設に伴う開削、埋め戻し工事。開削場所〜トラックまでの小、中距離運搬を多数往復
実証実験の結果
効率の向上: 通常の人力で動かす一輪車に比べて、電動一輪車の使用時は運搬作業時間が40%近く短縮、1.65倍作業効率が向上したという結果に。土砂の運搬作業の短縮に伴い、埋め戻し作業における工程全体の時間短縮にも繋がり、運搬だけではなく工事全体の効率化に寄与しているということが実証されました。
電動一輪車の導入効果
「作業が格段に楽になったと感じています。特に動き出しの労力軽減は助かりました。砂を流し込む際にはブレーキ機能が非常に便利で、狭い現場でのクランクや曲がり角など、通常はきついなと感じる箇所でもスムーズに作業を進めることができました」
→電動一輪車の使用により、狭あい道路での労力軽減、運搬効率の向上が顕著であることが報告されています。特に東京都内のように狭あい環境の多いインフラ工事の現場においては電動一輪車の導入は大変効果的であることが実証されました。
今後の展望
今回の実証実験を通じて、電動一輪車の導入が作業効率の向上と作業員の負担軽減に貢献し、ロボティクスによる現場の課題解決の可能性が明らかになりました。
この成果は、「現場のキツい」をロボティクスで軽減するというCuboRexのミッションを体現するものです。今後も、CuboRexは建設業界と協力を深め、建設作業現場のDXを促進し、より安全で効率的な作業環境の実現を目指します。
資料引用：CuboRex
おわりに
CuboRex社のサイトでは、昨年末12月22日に山中の断線工事の出動を想定した必要な資機材を山頂の現場までの運搬実証実験をおこなわれた模様も公開されています（https://cuborex.com/news/?id=102）。
そして、年始の能登震災が発生します。山間部のインフラ復旧工事を想定した場合、人力ですべて賄えるものではありません。CuboRex社の汎用性のある電動化キットは復旧の助けとして、そして、日常のサポート機器として未来の生活に馴染んで行くことでしょう。
ライターの私もCuboRex社の「一輪車電動化キット E-cat kit2」を知ることができて、感謝しております。個人的ですが、活用の選択肢として導入を考えている今日この頃です。
参考・関連情報・お問い合わせなど
□株式会社CuboRex
WEBサイト ：https://cuborex.com/
リリースニュース：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000071.000022568.html
□東京電力パワーグリッド株式会社
WEBサイト ：https://www.tepco.co.jp/pg/
