経済産業省、プラント保安分野でのドローン活用の実証実験

sugitec

こんにちは。1月の終わりである明日31日は都心では雪の予報も出ているようで、まだまだ冷え込みは続きそうです。同時にかなり乾燥もしているようなので手洗いうがいは怠らないようにしましょう。

さて、本日は経済産業省が来月2月4日に神奈川県との連携のもと、JXTGエネルギー株式会社根岸製油所にて、ドローンを用いた原油タンクの状況確認の実証実験を行うそうなので、そちらのご紹介。

プラント保安分野へのドローン活用に期待

石油・化学プラントにおいても生産性向上や安全性の向上、安定的操業維持が求められていますが、プラント分野に関しても若手人材の経験不足や、ベテランの引退などにより保安力が低下しているという課題があります。

この課題解決のために昨今の先進技術を活用し、プラントの安全性や生産性の向上、さらに保安業務の合理化を図ることが重要です。先進技術の中でも特にドローンについてはコンビナート等における産業インフラの点検、災害時の迅速な現場確認において、保安や利便性向上が期待されています。


出典:経済産業省

プラント保安分野におけるドローンの活用方法

高所作業

高所撮影が容易になることで、プラントの定期検査等において足場を組む必要がある高所や、目視が難しい塔類・屋外の大型貯槽タンク等の日常点検の点検頻度が上がり、保安力向上を実現。

事故予兆分析

ドローンがプラントで撮影した画像をクラウドに自動でアップロードし、配管の腐食をAIで自動判定することで、事故予兆を把握し重大事故の発生を防止。

災害時の迅速な点検

大規模な地震の発生後、スロッシングによる浮き屋根の損傷やプラントにおける異常現象の有無を迅速に確認できる可能性があるほか、余震の発生危険性等がある場合に活用することで、現場作業員の点検リスクを回避できる可能性がある。

実証実験内容と調査の方向性

ガイドライン策定にあたり、技術的な課題や運用時の留意点を明らかにするため原油タンクの周囲にドローンを飛行させ、搭載したカメラにより原油タンクの上部や周辺を撮影。

プラント内でドローンを安全に活用するにあたっての課題を整理するそうです。


出典:経済産業省

そして経済産業省では、以下の点を本年度の調査の方向性として挙げています。

・ドローンの活用によりプラントの保安力や利便性の向上が期待される一方、設備への落下等を防ぐような安全な利活用を普及させることが重要

・このため、コンビナート内等でドローンを安全に活用・運用をするための特有の課題や条件などについて整理・検討し、ドローンが高圧ガス設備や危険エリア等に落下・侵入することのない運用や、万が一の事故に備えた安全な運用方法について検討し、保安力に資するドローン利活用の促進を目指す。

まとめ

プラント等でのドローン活用に関しては、国内では出光興産やエヌアイケミカル、テラドローン社などがそれぞれ既に実証実験をおこなっています。まだまだ安定的な本格運用という形ではないと思いますが、こればかりは実証数を重ねていく他ありません。

これが現場で当たり前にできるようになれば、高所点検の置き換えができるようになる安全が確保されますし、作業時間も大幅に削減されそうですね。

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