株式会社Preferred Robotics(以下、プリファードロボティクス)は、戸田建設株式会社(以下、戸田建設)が2024年に開業したTODA BUILDINGに、自律搬送ロボット「カチャカプロ」を納入。
戸田建設では、カチャカプロの公開API(カチャカAPI)等を活用し、ロボットのタスク管理からエレベーターなどの建物設備との連携までを担う運用システムを自社で構築し、カチャカプロによるフロア間の館内配送を実現しています。本日はカチャカプロのカスタマイズ性を活かした活用事例を紹介するリリースニュースをお届けします。
導入企業:戸田建設株式会社

戸田建設は、建築・土木事業を中心に、スマートビルの開発やデジタル技術による施工革新など、次世代の社会基盤づくりを推進しています。
そして、本社を構える「TODA BUILDING(東京都中央区)」に多数のIoTシステムやロボットを導入し、スマートオフィスの実現に取り組んできました。
その一環として、カチャカプロを採用し、当初は8階のカフェエリアにおける使用済みドリンクカップの回収業務を自動化しており、カチャカAPIとIoTボタンを連携した内製システムにより、カフェスタッフの1日あたり往復約2kmの移動を削減するなど、着実な成果を上げてきました。
導入の背景:館内配送の輸送能力向上と運用継続性の改善
戸田建設では、以前より8階のメールセンターから9〜12階の各執務エリアへ荷物を届ける配送ロボットの運用を行ってきました。
しかし、配送物の容量制限や機体の一時停止が館内配送全体に影響する可能性など、運用面での課題が明らかになっていました。
こうした課題を解決するため、カスタマイズ性に優れ、柔軟な運用が可能な自律搬送ロボット「カチャカプロ」を新たに追加導入し、輸送能力向上と運用継続性の向上を図ることとしました。

APIを利用したカスタマイズ開発によってフロア間移動を実現
今回の取り組み:エレベーター連携を含む館内配送システムの自社構築
8階メールセンターを起点に9〜12階の各執務エリアへの配送を実現するにあたり、カチャカプロの公開APIや外部連携基盤を活用した運用システムを自社で設計・実装しました。配送依頼の受付から発信、フロア間移動、通知、受取、帰還までの一連の運用フローを実現しています。
館内配送システムの主な機能
- エレベーター連携による複数フロア間の館内配送
運用システムとエレベーターを連携させることで、カチャカプロが複数フロア間を自律的に移動し、各フロアへの館内配送を可能にしました。 - ロボットの位置・稼働状況のリアルタイム把握
管理者がカチャカプロの現在位置や稼働状況をリアルタイムで確認できる仕組みを構築しました。 - エラー発生時の即時通知
カチャカプロの停止や異常発生時に、管理者へチャットで自動通知される仕組みを整えました。 - 発進・到着通知による配送状況の共有
カチャカプロの出発時と到着時に依頼者へ自動通知を行い、配送状況をわかりやすく共有できるようにしました。

ロボット館内配送システムの運用フロー(戸田建設様 WEBサイトより引用)
カチャカプロが選ばれた理由
戸田建設がカチャカプロを選んだ理由のひとつが、高いカスタマイズ性です。
公開APIを通じて、内製のスマートオフィス向けシステムやIoTデバイスと柔軟に連携できる点が高く評価されました。
カチャカプロはタブレットによる直感的な操作に加え、外部からのロボットへの指示・状態取得・イベント通知といったAPIを公開しており、既存の業務システムや建物設備との連携を、導入企業が自らの手で設計・構築できます。こうした拡張性の高さが、戸田建設のニーズと合致しました。

館内を走行しエレベータと連携することで別フロアへ搬送
自動搬送を高度化するカチャカプロのカスタマイズ運用
戸田建設様のように、カチャカプロが提供するカチャカAPIと外部連携基盤を活用することで、より高度で複雑なオペレーションへの対応も可能になります。
カチャカプロは、小型・簡単・低コストという特徴だけでなく、公開APIを持つことで、エレベーターやPLCなどと連携させることができ、目指したい運用フローに合わせた柔軟なカスタマイズを可能にしています。
カチャカプロを活用したカスタマイズ開発やエレベータ連携等にご関心のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
関連コンテンツのご案内
カチャカプロ公式サイトでは、本件についての記事のほか、他社の活用事例などもご紹介しております。エレベーター連携でフロア間移動に対応した館内配送システムを自社開発|戸田建設株式会社でのAMR「カチャカプロ」導入事例
▶ https://kachaka.life/posts/usecase-toda-corp-elevator-integration/
「カチャカプロ」公式サイト
▶ https://kachaka.life/
資料引用:プリファードロボティクス
おわりに
今回の戸田建設とPreferred Roboticsによる「カチャカプロ」を用いた取り組みは、一見すると「きれいなオフィスビル内での車輪型AMR(自律走行ロボット)活用」という限定的な事例に見えるかもしれません。実際の建設現場のような不整地や段差が多い環境での本格稼働には、将来的なフィジカルロボット(多足歩行やヒューマノイドなど)の登場を待つ必要があるのも事実です。
しかし、この取り組みの本当の価値は「足回り(ハードウェア)」の先にある「システム連携と運用データの蓄積」にあります。
今回特筆すべきは、エレベーター連携やリアルタイム監視、エラー時の自動通知といった一連の運用システムを、戸田建設が自社で構築・実装している点です。
ロボットが建物設備と通信し、人が行き交う環境で安全に稼働するための「通信プロトコル」や「エラー対応ノウハウ」は、将来ロボットの形態(足回り)が変わってもそのまま活きる汎用的な資産となります。
さらに、ゼネコン自身がこのプロセスを回すことで、「どのような建物・設備にすればロボットがスムーズに動けるか」というロボットフレンドリーな空間設計の知見がダイレクトに蓄積されていきます。
将来、高度なフィジカルロボットが建設現場や竣工後のビルに投入された際、ゼロから制御システムを作るのではなく「すでに構築済みの基盤に接続するだけ」という状態を作れることこそが、この取り組みの最大の強みと言えます。
オフィスでの一歩は、未来の施工現場やスマートビルディング全体を統制するための「ロボット基盤」を育てているフェーズに他なりません。ハードとソフトの両面から進むこれからの現場革新に、引き続き注目していきたいと思います。
【リリースニュース配信元】
□ 株式会社Preferred Robotics
リリースニュース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000115855.html
「カチャカプロ」公式サイト:https://kachaka.life/
メールアドレス:support@kachaka.life
電話番号:0120-554-065