現場の資機材の情報が一目瞭然になるシステム

sugitec

こんにちは。昨今では完全週休二日制は当たり前になってきていますが、昔は学校で午前中授業を受けて午後から帰る人もいれば部活動していた、という時代を知っている世代の方も多いかと思います。懐かしいですね。その土曜日半休・日曜休日の制度が初めて導入された日が、明治9年の3月12日だそうです。

ちなみに世間的には「半ドン」という呼び方だったそうです。2002年に完全廃止されてから学校などでは完全週休2日が当たり前になっていますが、2013年に学校教育法施行規則の改正で、土曜日授業が実施できるようになっています。

これは学力低下の問題からですね。自治体によっては土曜日授業が復活している所もあります。個人的には土曜日に授業を行うのは推奨したい派ですね。

さて、本日は現場にある数々の資機材の情報を全てデジタル化し可視化してしまうという、在庫の管理システムと資機材の位置情報や稼働状況を把握するシステムの話題。


出典:鹿島建設

資機材の管理と運用を効率化する画期的システム

鹿島建設と株式会社ユニフィニティー、マルティスープ株式会社らで共同開発されたそれらシステムですが、識別タグを活用し現場へ出入りする資機材を把握する在庫管理システム「KENLOGI(ケンロジ)」。

現場内での資機材の位置情報や稼働状況をリアルタイムに把握できるシステム「K-Field(ケイフィールド)」の2種類があり、これらを併せて活用することで、現場に多く存在する資機材の在庫管理を、人手による管理よりも飛躍的に効率化します。


出典:鹿島建設

また、位置情報や稼働状況をリアルタイムにマップ上で見える化できることで、生産性の向上も図れます。ちなみに「KENLOGI」は鹿島とユニフィニティ-の共同開発で、「K-Field」は鹿島とマルティスープの共同開発です。

開発背景

建築現場では高所作業者やフォークリフト、立馬などの脚立など多くの資機材が活用されています。これまでの現場内で資機材の在庫管理では現場で独自の二次元コードを発行活用し、台帳を整備するなどしていたそうです。

ですが手作業に依存している部分が大きく、その為に大きな労力を要しているのが現状です。また、現場では作業の進捗度に伴い資機材の位置など刻々と変化していくために、資機材が今現在どこにあるのかをリアルタイムに正確に把握するのは、困難なのが実情です。

KENLOGIの概要

レンタル・リースの会社では自社資機材を管理するための2次元コードやRFIDなど識別のタグを活用しているそうです。KENLOGIでは各社ごとに異なる資機材のコードと、鹿島の資機材リストと紐付けることで、既存使用しているタグをそのまま利用可能にしています。


出典:鹿島建設

管理担当者はPCやタブレットなどからKENLOGIを活用し、現場内の在庫管理はもちろん、高所作業車の貸出管理、資機材の楊重申請が行え、従来の台帳管理に比べて運用効率が飛躍的に向上します。

K-Fieldの概要

屋内作業が中心となる建築現場では、モノの位置情報を得るために一般的に用いられているGNSSを活用することは困難です。そこで、このシステムでは管理したい資機材ひとつひとつに小型で安価なビーコンを取り付けます。

現場の各層にはゲートウェイ(受信機)を設置し、それとビーコンの信号のやり取りで正確な位置情報を把握します。把握された位置情報データはWiFiネットワーク網を通じてクラウドにアップロードされることで、事務所のPCなどでマップ上に見える化されます。


出典:鹿島建設

また、現場外のモノに対してもGNSS発信器を付けることで、現場敷地外の位置把握にも活用可能。例えば、工事車両の運行状況をリアルタイムにマップに反映することも可能とのこと。

現場での適用状況

このシステムですが、既に鹿島伏見ビル工事現場をはじめ複数の現場で活用が進められているようです。鹿島伏見ビルでは高所作業者と立馬、台車など、合計で150台も対象にビーコンが取り付けられているとのこと。

それら全てが今何処にあるのかがPCの画面などで一目瞭然に把握されています。さらに全ての高所作業車にはマグネットセンサが取り付けられており、くっつく・離れるという動きによって稼働状況までも把握する仕組みを導入しているそうです。

これによって使わずに放置されている高所作業者があるという状況も回避され、従来のアナログ手法と比べても資源の有効活用が図られています。


出典:鹿島建設

今後は作業員にもビーコンを持たせることで、ヒトの動きや滞留場所までを把握しトイレや昇降設備、安全通路などの仮設計画に活かすことも検討中とのことです。

まとめ

大きな現場になるほどヒトや資源の動きを把握するのは大変です。安価なビーコンを導入することで現場のモノの場所や稼働状況までを把握できるこのシステムは非常に有用なものになっていることが分かります。

マグネットセンサーを活用して稼働しているかを把握するという所は面白いですね。今やあらゆるセンサーを単品で購入できるようになっています。

以前にご紹介したこちらのサイト「Webiot」でも置くだけでネットに繋がり色々な情報を取得・送信できるセンサーが販売されています。


出典:Webiot

以前紹介した時は「温度湿度気圧センサー」「加速度センサー」「人感センサー」の3種類しかありませんでしたが、ラインナップがさらに増え、「超音波距離センサー」「ボタンセンサー」「Co2センサー」「照度センサー」「ドア開閉センサー」「騒音センサー」「赤外線放射温度センサー」「着座センサー」などなど多くのセンサーが追加されています。

これらのセンサーは月額500円程度で導入できるので、金銭面での導入のハードルは低いと言えます。後はこれらをどのようにセンシング活用できるのか?取得したデータを何に使うか?センサーを眺めながら考えてみるのも良いかもしれませんね。

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