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老朽化が危惧される道路橋の監視にIoTインフラ遠隔監視サービス「Infra Eye」を開発発表

sugitec

概要

パスコは、老朽化が危惧されるインフラの1つである道路橋の監視に有効なIoT技術を用いたセンサーと、本センサーを活用したIoTインフラ遠隔監視サービス「Infra Eye(インフラアイ)」を開発。本サービスは、センサーのレンタル・メンテナンス、データ通信・データ閲覧サービスを含めた定額制サービスとして、2023年4月より提供を開始というリリースニュースを紹介します。


FA/PA、電子機器、自動車、社会インフラ、医療/ヘルスケアなどさまざまな分野において需要が増加しているセンサーの世界市場を調査したマーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研は、(詳しくはこちら https://www.fuji-keizai.co.jp/press/detail.html?cid=19020&view_type=1) 2022年度予測をセンサーの世界市場 7兆7,009億円、971億ユニットとさまざまな分野で認識、計測、自動化需要が高まり、市場は拡大すると公表結果をまとめている。

センサー市場は認識、計測、自動化などのニーズを受けて、さまざまな分野で拡大中。
半導体/電子部品、自動車業界では好調な設備投資により計測、制御関連センサーの需要が増加しているほか、環境規制対応や安全対応の強化が求められる環境対応車用途、高機能化、多機能化によってさまざまなセンサーの搭載が進むスマートフォン/ウェアラブルデバイス用途などがけん引し、市場拡大を続けているとしている(下記、グラフ参照)。

資料引用:株式会社富士キメラ総研
※一般に自動車、電機など、部品を組み立てて製品を作る産業を加工組立産業といい、そこでのオートメーションはFAと呼ばれます。また、石油、石油化学、化学、鉄など、原料の品質を変化させて製品を作る産業は素材産業であり、そこで利用されるオートメーションをPAと呼ばれます。

こうしたセンサー市場の拡大状況の中、人工衛星や航空機、ドローン、専用車両、船舶などに搭載したセンサーを活用して計測し、経年変化などの分析結果から、社会課題の解決に向けたサービスを提供する株式会社パスコ(東京都、以下:パスコ)から、暮らしの安全をまもるIoTインフラ遠隔監視サービスのニュースリリースをお届けします。

暮らしの安全をまもるIoTインフラ遠隔監視サービス―自社開発センサーで道路橋を24時間監視―

このたび、パスコは、老朽化が危惧されるインフラの1つである道路橋の監視に有効なIoT技術を用いたセンサーと、本センサーを活用したIoTインフラ遠隔監視サービス「Infra Eye(インフラアイ)」を開発しました。
本サービスは、センサーのレンタル・メンテナンス、データ通信・データ閲覧サービスを含めた定額制サービスとして、2023年4月より提供を開始いたします。

https://www.pasco.co.jp/products/infraeye/

開発の背景

高度経済成長期に集中的に整備された道路橋やトンネル・河川・上下水道・港湾などのインフラは、急速な老朽化が危惧されています。

インフラの老朽化対策は国を挙げて取り組む社会課題の一つであり、効果的な維持管理・更新が求められています。

インフラの中でも、道路橋は約73万橋もあり、そのうち約55%が2030年3月には建設後50年以上経過すると言われています。※1

道路橋の安全確保のため、道路管理者には5年に1度の法定点検に加え、目視などによる巡回監視も求められています。

2019年2月には、道路橋定期点検要領に道路橋の点検結果による措置として「監視(モニタリング)」が明確に位置づけされました。

しかしながら、職員不足の問題や管理区域が広く、巡回のための移動やこれに係る時間が道路管理者にとって大きな負担となることが懸念されています。

 ※1:国土交通省 第28回社会資本メンテナンス戦略小委員会資料より(2022年4月)

IoTインフラ遠隔監視サービスについて

本サービスは、自社開発したセンサーを道路橋の桁端部と橋台をまたぐ形で設置し、遊間離隔※2を24時間センサーで計測・記録する遠隔監視サービス※3です。

計測結果は、インターネットを介して、毎日、管理者のもとに提供するとともに、日常的な変位量を越えた値を計測※4した際には、自動でお客様にメールを発信します。(特許及び意匠出願中)

本サービスでは設置するセンサーをレンタル提供とし、初期費用(設置費込み)と定額費用による契約方式を採用する予定※5です。

定額費用には、センサーのレンタル料、通信料、センサーの故障修理、メンテンナンス、
計測結果が確認できるWebシステムの利用料をパッケージにする予定です。

※2:桁と橋台の胸壁や桁同士がぶつかって損傷が起きないよう設けられる隙間の幅
※3:本サービスは橋梁全体の健全性をお知らせするものではありません
※4:一定期間計測し日常的な変位の値を確認し、しきい値(境界値)を設定します
  (センサーごとに設定)
※5:本発表時点では価格未定

<特長>
1)遠隔監視で点検業務の効率化を実現

  • 肉眼では分からない遊間離隔の微小な変位と温度を定期的に計測しサーバーに蓄積。お客様はインターネットを介して、計測結果の閲覧が行えます
  • 巡回点検の負担軽減や維持管理に携わる職員の省人化に貢献します
  • 日常的な変位量から逸脱した値を計測した際には、自動でお客様にメールを発信します。
資料引用:パスコ

2)設置が簡単な電池駆動で大掛かりな施工は不要

  • 400gの軽量コンパクト設計
  • 小電力で広域通信ができる「LPWA」の通信装置や電池を内蔵している約5年間交換不要な電池駆動により、電源・配線工事が不要で設置が簡単
  • 強い雨でも安心なIPX6の防水性能
  • センサー単体で通信が可能
資料引用:パスコ

<センサー監視が有効な橋梁>

・日常点検が十分に実施できない橋梁
・遠方にあり日常点検が困難な橋梁

資料引用:パスコ 試験設置しているセンサー

展示会で体験いただけます

2022年7月20日(水)から 22 日(金)の 3日間、東京ビックサイトで開催される「インフラ検査・維持管理展」にて、本サービスを展示予定です。

第15回 インフラ検査・維持管理展 https://www.jma.or.jp/mente/tokyo2022/outline/infra.html

パスコが展開するインフラ管理、空間情報コンサルティングについて相談いただけます。
ぜひお立ち寄りください。

【IoTインフラ遠隔監視サービスの詳細はホームページに掲載しています】
https://www.pasco.co.jp/products/infraeye/

おわりに

現状のプレスニュースだと、IoTインフラ遠隔監視サービス「Infra Eye(インフラアイ)」は道路橋だけの展開に見受けられますが、運用実績が広がれば、様々な公共インフラの点検と監視に活用できるのではないでしょうか。

たとえば、昨年10月に和歌山市の紀の川にかかる六十谷(むそた)水管橋(547メートル)の中央部の60メートルが崩落した問題解決にも十分、転用は可能でしょう。
未公表のパッケージ運用費がどのくらいかが、鍵をにぎります。

引用:日テレNEWS


本日も読んでいただき、ありがとうございました。


参考・関連情報・お問い合わせなど

□株式会社パスコ
https://www.pasco.co.jp/
(報道機関) 広報部 press@pasco.co.jp
(お 客 様) お問い合わせフォーム https://www.pasco.co.jp/contact

□第15回 インフラ検査・維持管理展
https://www.jma.or.jp/mente/tokyo2022/outline/infra.html

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