熊谷組✕燈 CADデータからBIMモデルを生成するシステム「CABTrans」開発。

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概要

株式会社熊谷組(以下、熊谷組)は、燈株式会社(以下、燈)と共同で、CADデータからBIMモデルを生成するシステム「CABTrans」を開発というリリースニュースをお届けします。

CADからBIMを生成するシステム「CABTrans」

開発の背景

近年、施工BIMの重要性は増加しており、日建連発行の「建築BIM定着に向けたロードマップ」や国土交通省の「建築分野におけるBIMの標準ワークフローとその活用方策に関するガイドライン(第2版)」でも施工BIMやフロントローディングの重要性が示されています。
熊谷組では令和3年より施工請負金額5億円以上の新築建設工事案件について、すべての案件で原則として施工BIM活用を行っています。対象の全案件に「基本モデル」と称する簡易的なBIMモデルを作成し、モデルを修正・追記しながら施工検討を行っています。
そのため、年間数十件の新規BIMモデルを作成しており、その多くは設計図を参照しながら人力で行っているのが現状です。
この作業を自動化することにより、作業時間短縮によるコストダウン、鉄筋情報等モデルへの情報入力範囲の増大によるモデル品質の向上、作成時期の前倒しによるフロントローディングの加速を企図して本システムを開発しました。

開発の概要

今回開発した「CABTrans」は大きく2つのモジュールに分かれています。
ひとつは、燈社が開発した、CADデータから情報を取得し構造化されたCSVデータを出力するモジュール「D-CSV」、もうひとつは熊谷組が担当したCSVを読み込み、CSVからRhino-Grasshopper※1を経由してArchicad※2上にBIMモデルを生成するモジュールです。

※1 Rhino-Grasshopper:Robert McNeel & Associates社製3Dソフトウェア
 「Rhinoceros」上で動作するビジュアルプログラミングツール

※2 Archicad:Graphisoft社製BIMモデリングツール

「D-CSV」はブラウザ上で動作し、図面から範囲・レイヤー等を指定することでAIによって柱・梁・基礎・杭の位置情報及び断面情報を取得し、CSV形式で出力します。さらに、生成したCSVファイルをGrasshopperで構築したアルゴリズムにより処理することで鉄骨及びRC構造フレーム部分をArchicad上に生成することが可能です。現状は、構造図CADデータからの構造部分BIMデータの変換にのみ対応しています。

Grasshopper処理部分

生成されたBIMモデル

効果

従来のモデル全体の作成時間のうち20~30%程度削減することが期待できます。また、作成までのリードタイム短縮により早期のBIM対応が可能になります。

今後の展開

実際の案件に適用することで効果測定を行うとともに、意匠図も含めた対応図面種類の拡充、読み取り精度の向上を行っていきます。
また、Grasshopper部分をDynamo※3による処理に置き換えることでRevit※4への対応も検討しています。

※3 Dynamo:Revit上で動作するビジュアルプログラミングツール
※4 Revit:Autodesk社製BIMモデリングツール

資料引用:熊谷組

おわりに

これまで専門技術者であれば、平面図、立面図、断面図の3つの図面に描かれた同じ部材から、3D建物を想像していた時代から、本システムで、AI技術(記事内容からして、BIM分析エンジンとRPAを掛け合わせたシステム近いものと推察できますが…)を活用することで、BIM化作業を自動化できる時代が到来という記事でした。
今後の更なる進化に期待が寄せられます。


参考・関連情報・お問い合わせなど

[本リリースについてのお問い合わせ先]
株式会社熊谷組
広報部 広報グループ
リリースニュース:https://www.kumagaigumi.co.jp/news/2024/pr_20240422_1.html
電話 03-3235-8155

[技術に関するお問い合わせ先]
株式会社熊谷組 建築事業本部 建築統括部 建築DX推進部 生産BIM推進グループ
電話 03-3260-2143

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