戸田建設×フクビ化学工業 廃棄されるビニールクロスを床衝撃音低減材「サイレントドロップ®」に利用。

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戸田建設株式会社(以下、戸田建設)は、フクビ化学工業株式会社(以下、フクビ化学工業)と協働し、東京建設会館※の移転に伴う旧建物(東京都中央区)の解体工事(元請:ゼクオス(株))で発生したビニールクロス廃材を原料として両社で共同開発した床衝撃音低減材「サイレントドロップ®」を制作し、新築工事中の当社筑波技術研究所(仮称)構造材料棟に活用する資源循環のスキームを実現したというリリースニュースをおとどけします。

サーキュラーエコノミー活動として廃棄物の新しい活用方法を検証

床衝撃音低減材「サイレントドロップ®」とは集合住宅などにおいて、上下階の間でのクレームに繋がる床衝撃音を改善するために下階の天井裏に設置するもので、重量床衝撃音を1ランク(5db)程度低減することができます。新築時に限らず、改修工事にもその効果を発揮します。
2016年に開発した従来の「サイレントドロップ®」はクロス材製造工場にて製造工程で発生する工程廃材を回収し、裁断して利用しておりましたが、今回は新しい試みとして解体建物のビニールクロス廃材を100%使用して製造しました。

※(一社)日本建設業連合会や(一社)全国建設業協会等の拠点施設

図:ビニールクロス廃材を活用したサイレントドロップ® 製作

近年、サーキュラーエコノミー推進の観点から、建築プロジェクトにおける資源循環の重要性が高まっています。
従来解体工事で発生するビニールクロス廃材は、リサイクルが困難で燃焼時に塩素ガスを発生することもあり、焼却処分が難しく埋め立て処分されるケースがほとんどです。

今回の取り組みでその処分量を減らし、別の建物の住環境の改善につなげることができます。
今後製造品は、その性能を確認するために、現在筑波技術研究所で施工中の(仮称)構造材料棟にて活用する予定です。

戸田建設は今後も、本取り組みを通じて実施したような水平リサイクルルートのさらなる活用を進め、資源循環の高度化を図ることで、サーキュラーエコノミーの実現に貢献してまいります。

原料がビニールクロス廃棄100%を示すシール

建物概要

解体建物
建物名称 旧 東京建設会館(当社所有) 所在地 東京都中央区八丁堀二丁目5番1号
構造・階数 RC造・地上8階/地下2階 延床面積 10,107.48m2
竣工 1955年5月 解体工期 2025年10月~2026年8月

新築建物
建物名称 (仮称)構造材料棟 所在地 茨城県つくば市要315(筑波技術研究所内)
構造・階数 S造(一部RC造)・地上3階 延床面積 約4,350m2
設計・施工 戸田建設竣工 2027年3月(予定)

資料引用:戸田建設

おわりに

建築業界におけるサーキュラーエコノミー(資源循環)の推進において、戸田建設が発表した解体ビニールクロスの100%リサイクル事例は、非常に象徴的でインパクトのある一歩と言えます。

これまで日本の住宅やビルで主流だった「ビニールクロス(塩化ビニル樹脂壁紙)」は、安価で施工性に優れる反面、塩化ビニル樹脂(PVC)や可塑剤、裏打ち紙が合わさった複合素材ゆえにリサイクルが極めて難しく、解体時にはその多くが埋め立て処分されてきました。
加えて、原料や化学添加剤は原油や海外調達に依存しており、サプライチェーンの脆弱性という課題も抱えています。

今回の戸田建設とフクビ化学工業による取り組みは、製造段階の端材だけでなく、実際の解体現場から出た「使用済みクロス廃材」を100%活用し、高性能な床衝撃音低減材「サイレントドロップ®」へとアップサイクルした点で画期的です。
廃棄物を削減するだけでなく、新築建物の居住環境(防音性)を向上させるという「価値の再創出」を実現しています。

一方で、不透明感を増す国際情勢や脱炭素(GX)の要求に応えるには、リサイクル技術の確立と並行して、素材そのものの「国内サプライチェーン形成」も重要になります。
自給率100%を誇る石灰石を活用した無機系素材や漆喰、国内の森林資源・製紙技術を生かした和紙や不織布(フリース)クロス、焼却時の安全性が高いオレフィン系樹脂など、環境配慮と国産調達を両立する代替素材の選択肢は着実に広がっています。

「使い捨て」から「水平リサイクル」へ、そして「海外依存素材」から「国内環流できる代替素材」へ。建物のライフサイクル全体を見据え、素材の調達から廃棄・再利用までを国内で循環させる視点こそが、これからの建設産業の持続可能性を大きく左右します。
資源循環と国産供給網の融合に向けた今後の動きに、引き続き注目していきましょう。


【リリースニュース配信元】

□戸田建設株式会社
リリースニュース:https://www.toda.co.jp/news/2026/20260925_006343.html

□フクビ化学工業株式会社
https://www.fukuvi.co.jp/

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