微生物がひび割れを補修!?

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世間では早いところでは明日からGWですね。今年は最大9連休!例年のごとく旅行や帰省など出かける方も多いのではないでしょうか?

去年よりも旅行者の数は1%強ほど減っているようですが、海外旅行に関しては逆に1%強増加しているということです。去年よりも休みの数が増えているのと、円高という部分も影響していそうですね。

無機物と有機物の融合技術

さて本日はタイトルにもありますが、興味深いニュースが出ていたので少しご紹介したいと思います。何とコンクリートのクラック(ひび割れ)をバクテリアが自己修復してしまうという嘘のようなコンクリート材です。

凄いですね~通常はクラックの補修は、クラック部分をカットしてプライマーを塗ってコーキング充填して…等色々な方法はあるのですが、補修方法云々ではなく材料そのものを変えてしまっています。ちなみにクラック部分に塗布して補修する液体タイプの材料もあるようです。

メカニズムとしては、バクテリアとその栄養分である乳酸カルシウムを混ぜたコンクリートにひび割れが起こる。当然そのひび割れには外部・内部関係なく水が侵入する可能性があります。しかし、水が入ってくることで眠っていたバクテリアが活動を開始します。バクテリアは水と酸素が供給されることで休眠状態から覚醒するそうです。


出典:デルフト工科大学

活動をはじめたバクテリアは、栄養分の乳酸カルシウムを分解して二酸化炭素を排出し、炭酸カルシウムを生成。その炭酸カルシウムがひび割れを埋めるということです。斬新すぎる発想ですね。微生物に詳しくなければ無理な発想です。それもそのはず、この製品を考案したのはオランダの微生物環境生態学科で博士号も取得した准教授です。


出典:デルフト工科大学

でも当然ですが、毎日微生物の研究をしている中でコンクリートのことなどよく知らなかったそうです。しかし研究の中で微生物を使った土壌の安定化の研究をおこなっていた際に、同僚から「コンクリートの自己治癒に微生物が使えないか?」と聞かれたことがきっかけで、コンクリートの研究者と語り合ったところ「これは微生物が応用できる」という確信に至ったのがきっかけだったようです。

頭が柔軟で行動力がありますよね。無機物でもあるコンクリートと有機体の微生物を融合させる。大体は同僚からの提案に耳を傾けるものの、実行まで行かずに終わってしまうのがよくあるパターンでしょう。それを繋げて実行にまで持っていった行動力。やはり研究者というのは世の中に何かを残したい思いが強いのでしょうか?

実際にプロジェクトを進行するなかでコンクリート強度やコストの問題など、様々な壁にぶち当たったようですがそれで諦めなかったというのも実現の要因でしょう。

このコンクリートは北海道の會澤高圧コンクリート株式会社が独占販売契約を結んでいるそうです。機能的にどれくらいの性能があるか詳細はまだ公開されていないので、それを含め日本でどれくらい広まるか注目したいと思います。

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