【i-Con/ロボット技術】200kgクラスの鉄筋を運ぶロボ

sugitec

配筋のアシストを行うアーム型ロボット

こんにちは。本日は少し前の情報になりますが、清水建設さんとエスシー・マシーナリさん、そしてパワーアシストスーツで有名なATOUN(旧:アクティブリンク株式会社)さんで共同開発された、配筋のアシストをしてくれるというロボをご紹介。

こちらは国交省のi-Construction施策に沿った建設現場の生産性向上を目的として、共同開発されています。


出典:清水建設

このアシストロボットはアーム型のロボットとなります。人間の右肩、上腕、肘、下腕、手に相当するパーツと制御盤で構成されており、それぞれ「肩旋回部」「第一アーム」「肘旋回部」「第二アーム」「把持部」の5つのパーツからなっています。そこにサーボモーターを組み込むことで、人間の腕に近い動作が可能ということです。

必要作業員の人数が約半数以下に

配筋作業時には、H型鋼などの鉄骨の柱部分にこの配筋アシストロボを固定。鉄筋を持ち上げる時は、把持部に鉄筋を掴ませてそのまま昇降ボタンで持ち上げるようになっています。

後は、作業員が片手で握った操作グリップを動かしたい方向へ押すだけで、動きに合わせて組み込まれているサーボモーターが作動し、鉄筋の移動ができます。

ボタン操作で細かく操作をおこなうものではなく、動かしたい方向に押すという直感的な動かし方なので使い勝手が良さそうですね。操作者の意思に沿って動いていくので、配筋も楽になりそうです。ちなみに作業できる範囲は半径約5mとなっています。

このロボットアームですが、今まで200kgクラスの重量鉄筋の配筋作業を行う場合6~7人は必要だった所が、ロボットの操作者1名、鉄筋の介添者2名の計3名で作業が可能になったということなので、これまでの約半分の効率化となっています。これは大きいですね。しかも人がやるのと違い、ロボットなので当然疲れが出ることはありません。

誰にでも簡単に使えることが重要

このアシストロボですが、2016年9月に開発され運用されてきましたが、その社会への貢献度や技術の高度化に功績をあげた部分が認められ、今年の5月に「平成28年度土木学会技術開発賞」と「平成29年度日本建設機械施工大賞 最優秀賞」を受賞されたそうです。

この技術の素晴らしいところは、ロボットの操作に関して配筋の経験に関係なく、誰にでも行えるところになります。技術的に素晴らしいものであっても、誰にでも使えるものであることがi-Constructionの普及には必須ですね。

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