記事のポイント
・ANAホールディングス株式会社（以下、ANAHD）と武田薬品工業株式会社（以下、武田薬品）、長崎大学、五島市は、NTTドコモ他5社とともに、長崎県五島市にて通常で45分程度かかる処方箋医薬品の配送を固定翼型VTOLドローンにより約10分で配送する実証を行う。使用されるドローンは固定翼型の垂直離着陸、VTOL（Vertical Take Off and Landing）型となる。
・実証実験のシナリオは、①患者が自宅でオンライン診療、服薬指導を受けた後、処方箋医薬品の自宅配送を実施。②医薬品卸から医療機関への緊急配送を想定したドローン配送。となる。
往復32kmを超える長崎県五島市離島間でオンライン診療・オンライン服薬指導と連動
ANAHDと武田薬品工業株式会社、国立大学法人長崎大学、長崎県五島市は、株式会社NTTドコモ、株式会社WorldLink&Company（SkyLinkJapan）、株式会社インテグリティ・ヘルスケア、東七株式会社、藤村薬品株式会社とともに、Wingcopter社製の固定翼VTOL型ドローンで処方箋医薬品を配送する実証を行う。
実証実験は2021年の3月22日（月）～26日（金）の5日間。長崎県五島市の福江島港エリアより、久賀島の内陸に位置する久賀診療所まで、通常定期船と陸路で45分程度かかっていた工程を、ドローンを活用することで約10分で配送が可能になると見込まれている。
出典：ANAHD
また、実証実験は以下２つのシナリオで構成される。今回の取り組みで、離島に住む患者さんが有する通院へのハードルの地域医療課題解決を目指すという。
シナリオ１：オンライン診療モデル
患者さんが自宅でインテグリティ・ヘルスケア社が提供するオンライン診療システムの「YaDocQuick」を活用したオンライン診療、オンライン服薬指導を受けた後に、処方箋医薬品の自宅配送を実施する。
シナリオ２：緊急配送モデル
医薬品卸から医療機関への緊急配送を想定したドローン配送。
尚、この実証実験は、国交省・環境省連携事業の「社会変革と物流脱炭素化を同時実現する先進技術導入促進事業（過疎地域等における無人航空機を活用した物流実用化事業）」に採択されている。
実証実験の概要
実証実験期間：2021年3月22日（月）～26日（金）
飛行区間 ：長崎県五島市福江島港～久賀島 片道約16km（直線距離：約12km）
運搬物 ：処方箋医薬品（医薬品）
対象者 ：住民等
実証内容 ：インテグリティ・ヘルスケア社の提供するオンライン診療システム「YaDocQuick」を用いたオンライン診療、オンライン服薬指導を実施。服薬指導に基づく処方箋医薬品のドローン配送の実施と、医薬品卸による医薬品のドローン配送。
出典：ANAHD
各社の役割
【実証実験の実施者】
ANAHD：ドローンの遠隔運航管理、配送通知含む配送管理システム、実証総括
武田薬品工業：ドローンを活用した処方箋医薬品および医薬品流通シナリオの策定、医薬品卸の調整
長崎大学：久賀診療所、五島中央病院、ニック調剤薬局でのオンライン診療・服薬指導とドローンによる薬剤・検体輸送に従事する医師、看護婦、薬剤師の合意形成、意見調整
五島市：市営診療所医師および職員の協力、現地官公庁および船舶事業者等の調整
【実証実験の協力者】
NTTドコモ：ドローンの上空飛行に係るLTEネットワークの提供および、docomo sky™による、上空の電波状況を考慮した運航計画の策定支援
SkyLinkJapan：機体及びシステム提供、パイロット訓練、運航サポート、飛行申請サポート
インテグリティ・ヘルスケア：オンライン診療/オンライン服薬指導システム「YaDocQuick」の提供
東七：医薬品及び処方箋医薬品の運搬
藤村薬品：医薬品及び処方箋医薬品の運搬
□ANAホールディングス株式会社
固定翼型垂直離着陸（VTOL）ドローンを用いて医薬品配送を実施
リリース記事：https://www.anahd.co.jp/group/pr/202103/20210310.html
[aside type=”boader”] お問い合わせ先
◆ANAホールディングス株式会社 広報・コーポレートブランド推進部 03-6735-1111
◆武田薬品工業株式会社 JPBUコミュニケーション部 03-3278-3634
◆長崎大学病院総合診療科 095-819-7591
◆五島市国保健康政策課総務班 0959-88-9166[/aside]
