こんにちは。主に空撮を行うために使われることが多かったドローンですが、昨今では様々な業種の保守点検作業部分等にドローンを活用する事例が増加しています。
特に人が実施するには危険であったり、ドローンに置き換えることで大幅なコストダウンが可能な分野では、そのニーズはかなり高くなっています。
本日はプラントタンクの点検作業に小型の産業用ドローンを用いて、点検作業時間と作業にかかる費用を削減させるサービスの全国展開を始めた「株式会社テレインフォ」のドローン点検サービスをご紹介。
タンク内の点検作業にドローンを使用し、作業時間とコストを大幅削減
同社ではプラントのタンク内部にドローンを飛行させ、その撮影映像と写真によってプラントタンク内部の点検業務を行うサービスを開始。
この点検作業は、プラントタンクの側面にある点検用のマンホール等を利用し、作業員が(国土交通省の無人飛行に関わる許可取得済)、小型のドローンを手の上に乗せた状態でプラントのタンク内部から離陸。
そのままタンクの内側の壁を飛行させながら4K画質の動画記録と写真撮影を実施します。撮影が完了したら、再び作業員がプラントタンクの内部で手の上に着陸させるという手法。手を離着陸ポイントにするというのは小型のドローンならではの手法ですね。
出典:テレインフォ
プラントのタンク内部の撮影は、タンクの種類によっては撮影方法が異なっているそうです。具体的にはドローン操縦者がタンクの内部に入る場合と、タンクに入らずタンクの外からドローンを操縦する場合。
また、中には粉塵等が多くドローンのプロペラを回転させることすら難しいという現場もあるそうで、現場単位で撮影方法には工夫が必要だとのこと。
出典:テレインフォ
プラント内部をドローンで点検するメリット
・これまで目視できなかった箇所が、高精細映像や写真で確認可能。
・タンク内部から離陸し、内部で着陸までを行うので他タンクへの影響がない。
・当然、点検用足場が不要なため、大幅な作業軽減に。
・点検時に撮影した高精細映像や写真データは後の管理が楽に
撮影後にドローンが録画した高精細映像と写真を複数4Kモニターで表示し、プラント建設技術者やプラント管理者が直接目視点検をすることができなかった箇所を、安全な会議室等で目視点検ができるようになります。
まとめ
この点検サービスにより撮影された映像は、全体の撮影映像と問題のある箇所のみを編集した映像の2種類が納入されるとのことで、ユーザーが問題箇所部分を再編集するという手間を省いてくれているのは嬉しいですね。
それにしてもタンクの内部の撮影は中々難しいものだということが分かります。私は普段タンク内部を調査する機会はありませんが、粉塵が多くてプロペラを回転させることもままならないというような現場状況は想像もしませんでした。
でも確かに考えてみれば普通にタンク内に限らず、普段密閉されていたりそれに近い狭隘な空間ではそういう状況も普通にあると想像できます。ドローンを飛ばして映像を収めるという作業を自動化したとしても、環境的な要因で画一的には作業ができないということです。やはりそうなってくると経験値が大事ですね。