ドライブレコーダーの記録映像からAIで道路劣化状態を診断

sugitec

こんにちは。昨今では自動車にドライブレコーダーを搭載することが当たり前になってきています。世間であおり運転の事件の報道が相次ぎ、あおり運転防止の取り締まりが強化されたことも要因のひとつです。

目的としては当然、そのような有事に備えた運転中の状況記録となりますが、そのドライブレコーダーの映像を使用し路面のひび割れ状況を調査できるというサービスが登場しました。

ドライブレコーダーの映像をAIで解析診断「くるみえ for Cities」

この「くるみえ for Cities」というサービスですが「NEC」が開発したシステムとなり、ドライブレコーダーで記録した映像や加速度情報をAIで分析することで、路面のひび割れの状況や平坦性等を効率的に調査できるというもの。11月12日より提供が開始されています。

日本の高度経済成長期に各地で整備された道路の老朽化が進んでおり定期点検やメンテナンスは必須となっていますが、その一方で国内道路の大半を占めている県道や市町村道の点検は、熟練職員が目視によって点検しているケースが多く、IT導入等による作業のデジタル化・効率化が求められていることがこのシステムの開発背景となっています。

サービス概要

くるみえ for Citiesはクラウド型サービスです。自治体が保有するパトロール車両等にドライブレコーダーを取り付けて走るだけで、路面のひび割れ状況や平坦性などを広範囲かつ効率的に調査が可能。

専用車両や高額なカメラ等を導入する初期投資も不要なので、ユーザーは手軽に道路の劣化診断が可能となり、予防保全を含むデジタルメンテナンスを実現することができます。


出典:NEC

送信された映像データをNECのデータセンターでAI解析

走行中にドライブレコーダーが記録した路面の映像とレコーダーに内蔵されている加速度センサー情報を、NECのデータセンターへモバイル通信でリアルタイム送信。

その送信された情報をAIで分析することで、映像データからはひび割れを、加速度情報からは道路の平坦性を把握でき、異常や劣化の可能性のある箇所を地図上に表示。


出典:NEC

自治体ではAIによる診断情報や映像を基に、現場の確認や修繕計画の立案を効率的に行うことが可能となっています。

空港の維持管理業務の効率化に向けた技術実証

さらにこのサービスは空港の維持管理業務の効率化にも役立てられようとしており、NECと「株式会社南紀白浜エアポート」では、これまでの技術実証の拡張として「衛生合成開口レーダ」を活用した「インフラモニタリング技術」についても実証実験を行う覚書を締結したとのこと。


出典:NEC

この実証実験は、衛生合成開口レーダで空港とその周辺エリアを観測し、そのデータを時系列で比較することにより滑走路面の変動や空港周辺の障害物を検知する技術の実用化を目指すとのこと。

加えてドライブレコーダーの情報と衛星合成開口レーダの情報を組み合わせることで、路面劣化発生の原因推定や劣化の進行度合いの分析など、予防保全の実現に繋がる取り組みを共同で検討していくそうです。

まとめ

道路の路面状況をAIで解析するというシステムは、これまでにもこのブログでご紹介したことがありますが、「専用の装備を搭載した車両を用いて」というものでした。

しかしこの「くるみえ for Cities」では、手軽に手に入るドライブレコーダーを活用し、AIの力で解析を行います。昨今ではこのサービスに限らず、一般的に安価で購入できる機材を使って先端のシステムを利用するというものが増えています。

少し前までは、機材含め専用の物を高額な代金を払って利用するというものが多かった印象がありますが、折角の便利なシステムでもそれでは広げることは難しいというのが現状です。このようにユーザーが導入しやすい汎用性の高い構成になることで、一般企業も検討しやすい形になるのは喜ばしいことですね。

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