現場のテレワーク化。スマートフォンでの建機の遠隔操作に成功

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記事のポイント

・株式会社諸岡(以下、諸岡)とARAV株式会社(以下、ARAV)が、約12km離れた遠隔地からゴムクローラ運搬車をスマートフォンで遠隔操縦する実証実験に成功した。

・実証実験に使われたのは諸岡製の電子制御走行モデルのゴムクローラで、インターネット接続したスマートフォンを使用し、諸岡本社から直線距離で約12km離れた諸岡 Ami R&D Centerにあるゴムクローラを操作した。

現場のテレワーク化実現に向けた建設現場DX化推進

諸岡社とARAV社は共同で、約12km離れている遠隔地にある諸岡社製のゴムクローラ運搬車「MST-2200VD」をネット接続したスマートフォンによって遠隔操縦することに成功した。


出典:株式会社諸岡

昨今、建設業界や農林業の分野では労働人口の減少、高齢化が社会的課題となっており、生産性の向上・人手不足問題の解消は喫緊の課題となっている。また、新型コロナウイルスの影響による業務のテレワーク化、特にオフィスワークのテレワーク化が進む中、現場のテレワーク化は中々進んでいないのが現状だ。

このような背景から、諸岡では現場のオペレーター不足の解消や、安全作業実現に向けた遠隔操縦の開発に取り組んできている。これまでに危険な場所などでは、オペレーターが重機に乗らずに数百メートル離れた場所から目視によりラジコン操縦を行ってきたそうだ。

今回の実証実験では数十キロ離れた場所から、ARAV社の開発したシステムをインターネット接続し、スマートフォンの画面を使って操作することで、遠隔操縦できることが確認された。


出典:株式会社諸岡

ARAV社の遠隔操縦システムは、まずARAV社のウェブコントローラーにインターネット接続し、専用のIDとパスワードでログインすることで、建機からの映像と操作パネルがスマートフォンの画面で表示され、そのままタッチ操作で、建機の前後左右の走行や昇降の他、警告音やヘッドライト・ウインカーなどの操作が可能となっている。

この度の実証実験では、現行の4G通信環境においても、操作遅延を極力低減したスムーズな遠隔操作でアップダウンのあるテストコースを約200m走行したという。この現行のシステムを用いることで数千キロ離れた場所からの遠隔操作も可能との事で、今後両社ではこの技術の検証を継続し、建設・農林業分野の「現場のテレワーク」の実現に向けて技術開発を進めていくとのことだ。


出典:株式会社諸岡


□株式会社諸岡
現場のテレワーク実現に向けて、建設現場のDXの推進
リリース記事:https://www.morooka.co.jp/news/news-release/7119

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