住宅・建物メンテナンス事業を展開する株式会社ジェブ(以下、ジェブ)が、2025年6月24日より高精度ドローン診断と外壁タイルの剥落防止コーティングを組み合わせた新たな外壁保全サービス『剥落防止くん』の提供を開始というリリースニュースをおとどけします。
外壁保全サービス『剥落防止くん』
築10年以上経過のマンションの約8.3%が外壁タイル等剥落の危険性あり

本サービスは、外壁タイルの“浮き”を検知する赤外線ドローン調査と、タイルの剥落防止コーティングをパッケージ化したもので、調査から施工・保証までを一貫して提供します。
コーティングの施工を前提としてドローン調査は”無料”にてご提供し、導入しやすいパッケージを実現しています。
「外壁タイルの落下から命を守る」という社会的使命を掲げ、私たちは本サービスを通じて建物保全の新たなスタンダードを提案してまいります。
見えないリスクをドローンで顕在化し、“予防・保全”へとつなげるパッケージ

近年、建物、特にマンションの高経年化(築年数の経過による老朽化)が急速に進行していることは、
国土交通省などの公的機関や複数の専門機関による調査・報告で明らかになっています。
国土交通省の報告によれば、築40年を超える高経年マンションのストック数は、2018年時点で約81.4万戸でしたが、2028年には約197.8万戸、2038年には約366.8万戸に達する見込みとされています(※1)。
これは今後10年、20年で2倍、4倍以上に増加する急激な増加傾向を示しています。そのような状況の中、建物の外壁タイルの剥落による事故が全国で多発しています(※2)。
さらに国交省の発表によると、竣工から10年以上経過した3階建以上などの条件を対象とした建物の調査を行った所、報告のあった11,305棟の建物のうち、8.3%の943棟にタイルやモルタルなどの外壁の落下の恐れがあると判明しました(※3)。
建築基準法の改正により外壁調査の義務化が進んでいるものの、依然として「打診調査」に頼る属人的な点検体制や、足場設置などの費用面などでの負担も大きいことから、義務にも関わらず、外壁調査の実施割合は2014年時点で7割程度となっており外壁タイルの剥落リスクを十分に低減できていない現状があります(※4)。
(※1):国土交通省 マンション政策の現場と課題
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001313642.pdf
(※2):国土交通省 特定行政庁より報告を受けた建築物事故の概要(補足資料)
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001354005.pdf
(※3):住宅局 建設指導課 既存建築物における外壁材の 落下防止対策に関する調査結果について
https://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/07/071024/02.pdf
(※4):国土交通省 T2:定期報告制度の調査・検査項目の 見直しの検討
https://www.mlit.go.jp/common/001183684.pdf
そこでジェブ社では、これまで培ってきた高精度ドローン調査(EP-InspectDrone)の技術と、透明な塗膜によって広範囲のタイルを一括保護できるコーティングを融合。
ドローンによる外壁調査を行うことで、従来の打診調査で課題となっていた足場設置などの工程が不要となり工期が短縮されることから、外壁調査が実施できていない建物へのソリューションとして提案する事ができ、ドローン点検→報告書作成→修繕の提案→補修→保証までを一本化することで、管理組合やオーナーにとって分かりやすく、かつ高い安全性を実現できるパッケージを開発しました。
従来行われていた、建物の外壁点検と改修業者を分けること無く、一貫した対応が可能となり、煩雑さを軽減しました。
また、タイルの意匠性を損なわない透明塗膜と、最長10年保証の施工制度を備えており、タイルホールド塗膜1㎡当たりで10.9tまでの荷重を支えることや、実曝約40年相当の経年劣化での破断時の引張強度の保持率が30.3%など、信頼性と美観維持の両立も可能としています。
社会課題を“可視化”と“コーティング”で解決する
ジェブ社ではこれまでも、フロアコーティング『EPCOAT(イーピーコート)』シリーズを通じて建物の保護寿命を延ばし、再施工による資材ロスや廃棄物の削減に貢献してきました。
今回の「剥落防止くん」では、目視では判別できない外壁の危険性を“可視化”し、それに対応した“予防的コーティング”で命を守るという、より直接的な社会貢献に取り組みます。

加えて、足場を不要とするドローン点検は、足場は最大1ヶ月、ゴンドラは最大10日かかる設置期間が、1日程度で準備から撮影調査まで完了し、マンション住民への影響も軽減されます。
また、高所作業時の墜落リスク軽減や施工コスト削減にも寄与しており、今後の建築メンテナンス分野における“安心・安全・効率”のモデルケースとなることを目指します。
さらに、撮影から診断、レポートの作成まですべて自社内で完結し、明瞭でよりスピード感のある点検を実現しています。

高精度診断により、外壁タイルの浮きを可視化した際のイメージ図
代表取締役・太田猛也 コメント
建物の外壁タイルが落下することで、実際に命が奪われる事故が起きている――
この事実を前に、私たちは“コーティングで命を守る”という新たな使命を掲げることにしました。
私たちが提供するコーティング技術は、単なる美観維持や資産保護にとどまらず、安全・環境・効率といった社会課題の解決にも貢献できる力を持っています。
「剥落防止くん」はその象徴となるサービスです。
今後も、私たちは“コーティングで社会問題を解決する”という志を胸に、安心して暮らせる持続可能な未来づくりに挑戦し続けます。
剥落防止くん概要
・特徴:
ドローン点検からタイル剥落防止コーティングの施工までを一気通貫で行うことができ、従来の複数業者が介在する手法に比べて一貫した対応が可能。工期についてもドローン調査時の足場設置が不要なため、1/3程度に短縮されます。
・金額:
都度お見積りいたします。
※タイル剥落防止コーティングの施工を前提として、ドローン調査は無料にてご提供します。
・導入方法:
下記URLよりお電話やお問い合わせフォームからご連絡下さい。
資料引用:ジェブ
おわりに
ジェブが提供を開始した外壁保全サービス『剥落防止くん』は、高精度ドローン診断と外壁タイルの剥落防止コーティングを組み合わせたサービスパッケージです。これは、調査から施工、保証までを一貫して提供するもので、特にコーティング施工を前提とすることでドローン調査が無料になる点が特徴です。この調査と施工を合わせたサービスパッケージは、今後の調査企業のトレンドと考えられます。
社会的なニーズの高さ:
国土交通省の報告によると、築40年を超える高経年マンションが今後大幅に増加すると予測されており、外壁タイルの剥落事故が多発しています。このような背景から、建物の安全性を維持するための効率的かつ効果的なサービスへの需要が高まっています。
効率性とコスト削減:
『剥落防止くん』はドローンを活用することで足場の設置が不要となり、工期を約1/3に短縮できるため、従来の調査・施工方法に比べて費用と時間の負担を大幅に軽減します。これは、マンション管理組合にとって大きなメリットと言えるでしょう。
一貫したサービスによる価値提供:
調査だけでなく、その後の施工、さらには保証までを一貫して提供することで、顧客は複数の業者とやり取りする手間を省くことができ、サービス全体の信頼性と利便性が向上します。調査会社が問題の発見だけでなく、解決までを提供することで、より高い顧客満足度と競争力を得ることができます。
安全性と品質の向上:
ドローン活用による高所作業時の墜落リスク軽減や、透明な塗膜による意匠性維持と最長10年の保証は、安全性と品質の両面で優れた価値を提供します。
以上から、調査企業が単なる「調査」に留まらず、調査結果に基づいた「解決策の提案と実行」までを一貫して提供するモデルは、将来的なビジネスの拡大と競争力強化の鍵となる可能性を秘めています。
参考・関連情報・お問い合わせなど
□株式会社ジェブ
リリースニュース:https://www.jeb.bz/news/10
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000164972.html
2002年設立、横浜市に本社を置く住宅サービス企業。
主力事業であるフロアコーティング『EPCOAT』の販売施工に加え、メンテナンス商品や各種コーティングの提供も行っています。
不動産会社情報ポータルサイト『マイスマ』の運営や、全国6か所に展開するショールームを通じたサービス提供も特徴です。
近年では、ドローンを活用した外壁点検や剥落防止コーティングなどの新規事業にも注力し、インフラ老朽化といった社会課題への対応を進めています。
事業内容:
・フロアコーティング『EPCOAT』販売施工
・アルミ建材コーティング『EPMCOAT』販売施工
・ドローン赤外線外壁診断『EP-InspectDrone』展開
・水回り・クロスなど各種コーティング販売施工
・お掃除メンテナンス商品の販売
・不動産会社情報ポータルサイト『マイスマ』運営管理
・社内システム『J-bit』の管理・運営
・SaaSツール『ラクラクアンケート』の管理・運営