株式会社ダイテック(以下、ダイテック)は、2025年9月30日、建設業界向けの新しいビューアソフト 「Linx V6 ビューア」 を正式リリースというリリースニュースをおとどけします。
Linx V6 ビューア

「Linx V6 ビューア」は、ダイテック社が提供する「CADWe’ll Linx」や「CADWe’ll Tfas」などで作成された図面や3Dモデルをはじめ、多様なデータ形式に対応した無償の高機能ビューアです。
設計から施工、現場管理に至るまで、幅広いユーザーが利用可能で、円滑な情報共有と業務効率化を支援します。
製品の特長
無償で利用可能
費用負担なく誰でも利用可能で、社内外での活用が広がります。
多彩なファイル形式に対応
Linxファイル(.linx)、Tfasファイル(.tfx, *.tfs)、IFCファイル(IFC2x3、IFC4)など、業務に必要なデータをワンストップで閲覧。
高機能かつ使いやすい操作性
計測、断面表示、属性確認、レイヤー管理、干渉検査など、施工図や3Dモデルの正確な理解に役立つ多彩な機能を搭載。
業務効率化と情報共有
ゼネコン・サブコン・設計事務所・協力会社・施主など、多様な関係者が同じ環境で図面を確認でき、意思疎通と業務効率の向上を実現。
提供開始日・価格
リリース日 : 2025年9月30日
提 供 形 態 : 無償ダウンロード提供
価 格 : 無料
対象ユーザー
ゼネコン・サブコンをはじめとする建設業関連企業
Linxシリーズをご利用中のユーザー様
設計・施工・現場管理に携わる幅広い技術者
今後の展望
ダイテック社は「Linx V6 ビューア」を通じて、建設業界における設計・施工データの閲覧環境をより快適にし、DX推進に貢献してまいります。今後も利便性を高める機能拡充やクラウド連携を進め、業界全体の生産性向上に寄与してまいります。
資料引用:ダイテック
おわりに
このリリース記事でふと気づいたキーワードが「3D PDF」というところです。
この「3D PDF」とは、3次元(3D)の形状データを従来のPDFドキュメントに組み込んだファイル形式です。
その最大の強みは、「情報の民主化」にあります。
誰でも閲覧可能:
高価な3D CADソフトや専用のビューワーは不要です。一般的なAdobe Acrobat Reader(無償版)さえあれば、誰でも3Dモデルを自由に回転、拡大、縮小して確認できます。
直感的なコミュニケーション:
製造業であれば部品の構造、建設業であれば建築物の全体像や設備配置など、2次元の図面や静止画像では伝えきれなかった複雑な情報を、立体的に・直感的に共有できます。これにより、設計意図の誤解やミスを大幅に削減します。
ドキュメントとの統合:
技術文書、仕様書、計測レポートなどに3Dモデルを埋め込むことで、情報の一元管理と伝達が劇的にスムーズになります。
設計部門だけでなく、営業、調達、製造現場、さらには専門知識のない顧客まで、誰もが等しく3Dデータにアクセスできる環境を提供する、極めて革新的なフォーマットと言えるでしょう。
現在のところ、3D PDFは「特定の産業・専門分野において、課題解決のための有用なツール」として着実に活用が進んでいます。
産業分野/主な活用用途
製造業:部品の仕様確認、製造指示書、技術マニュアル、顧客へのプレゼンテーション資料
建設業:CIM/BIM推進における現場との情報共有、出来形管理、施設・設備管理用ドキュメント
技術・研究:シミュレーション結果の報告書、3Dスキャナーによる計測結果レポート
特に、3Dデータ活用が必須となっている製造業や、国土交通省が主導するCIM/BIMが進む建設業界では、データ共有の効率化に不可欠なツールとして認識が広まっています。
しかし、3D PDFはまだ「広く一般に普及した」とは言えません。
その背景には、主に以下の3つのボトルネックが存在します。
① 制作環境の制約(編集の複雑さ)
3D CADデータから3D PDFへ「変換」すること自体は可能ですが、作成されたPDFにテキスト、画像、注釈などのドキュメント情報を加え、体裁を整える「編集」作業に手間がかかる、または専用の高価なコンバーターが必要となることが多いです。この作成・編集の容易さが、普及を妨げる大きな要因となっています。
② 普及のベースとなる3D CADの遅れ
3D PDFは、元となる3D CADデータがあってこそ成立する技術です。しかし、日本の製造業全体で見ると、設計の主流がまだ2次元図面である企業が多く、3D CADの普及率自体がまだ低いという実態があります。ベースとなる3Dデータが生成されていなければ、3D PDFの恩恵を受けることはできません。
③ 既存ワークフローからの脱却
長年の慣習として根付いている「2次元図面を中心とした業務フロー」から、「3次元モデルを中心とした業務フロー」へと移行するには、時間とコスト、そして組織全体の意識改革が必要です。3D PDFはその移行を助けるツールではありますが、抜本的な業務変革が伴うため、導入に慎重な企業も少なくありません。
3D PDFは、その「誰でも3Dを見られる」という性質から、デジタルトランスフォーメーション(DX)時代の情報共有において、非常に大きなポテンシャルを秘めています。
現在、製造業・建設業での3Dデータ活用は着実に進んでおり、この流れが加速するにつれて、3D PDFのニーズも高まることは確実です。
今後は、より手軽に作成・編集できるツールの登場や、モバイル端末での閲覧性の向上が進めば、専門分野を超えた真の普及が見えてくるのではないでしょうか。
【お問い合わせ先】
□株式会社ダイテック
リリースニュース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000088.000095448.html
<本社所在地>〒140-0013 東京都品川区南大井6丁目16番19号大森MHビル
<設立>1969年10月
<代表者>代表取締役社長 野村 明憲
<事業内容>
・石油販売業向け情報処理サービスの開発・運用
・建設業向けCADの開発・販売
・住宅産業向けクラウドの開発・提供
<URL>https://www.daitec.co.jp/
<親会社>株式会社ダイテックホールディング