日本電気株式会社(以下 NEC)は、建設現場の入退場管理を顔認証で行う「建設現場顔認証 for グリーンサイト」(注1)を、大成建設株式会社(以下、大成建設)に導入というリリースニュースをおとどけします。
「建設現場顔認証 for グリーンサイト」
大成建設はこれにより、建設現場における専用機器の設置スペースに関する制約やアナログな入退管理の課題を解決し、正確な出面(でづら 注2)管理と作業工数の大幅削減を実現しました。
また、建設キャリアアップシステム(以下、CCUS 注3)への就業履歴登録の促進にも貢献しています。これらの効果は、2026年2月までに確認されています。

【導入の背景】
建築・土木工事を中核に、都市開発やエンジニアリング事業などを展開する大成建設は、現在、中長期事業戦略「TAISEI VISION 2030」(注4)の達成に向けてDX施策に注力しています。その中で、建設現場作業員の入退管理については、以下のような課題を抱えていました。
□アナログな管理手法
紙の就労管理表に手書きで記録していたため、リアルタイムな状況把握が困難であり、報告作業にも工数がかかっていた。
□設置スペースの制約
建設現場では専用機器を設置するスペース確保が困難なケースがあった。
□CCUS登録の停滞
CCUSカードを携帯しない作業員が多く、就業履歴の登録が進まなかった。
このような背景を受けて、大成建設は「建設現場顔認証 for グリーンサイト」の導入を決定しました。
同サービスでは、作業員が現場入退時にアプリで顔認証を行うことで、いつ、誰が、どこの現場にいるのかをリアルタイムに把握できます。

【導入による成果】
本サービスの導入により、大成建設では主に以下の成果が得られました。
入退管理の精度向上と出面集計・報告業務の効率化
リアルタイムで正確な入退管理を実現し、これまで手作業で行っていた入退管理は一元的に本社や支店でできるようになりました。これにより、集計・報告の作業工数を大幅に削減しました。
専用機器の設置が困難な現場でも入退管理を実現
専用機器の設置スペースが不要となったことで、これまで導入が難しかったリニューアル工事や新築工事の現場においても、スマートフォンを活用した入退登録が進みました。また、導入コストの削減効果も確認されています。
CCUS就業履歴登録促進と登録工数の削減
グリーンサイトと連携しているため、建設技能者がスマートフォンで顔認証を行うだけで、CCUSデータが自動的に登録されます。これにより、登録作業が促進されるとともに、過去に登録済みの作業員データをそのまま活用できるため、新規登録の手間を最小限に抑え、導入時の負担が軽減されました。
今回の「建設現場顔認証 for グリーンサイト」導入では、専用機器を必要とせず作業員の正確な入退管理が可能となり、作業工数の大幅削減やCCUS就業履歴登録の促進を実現できた点が、高く評価されています。
NECは今後もこうした取り組みを通じて、建設業界におけるDXのさらなる加速に貢献してまいります。
(注1) 建設現場顔認証 for グリーンサイト https://jpn.nec.com/manufacture/kensetsu/constcloud-genba/dedura-forgreen/index.html?cid=prtimes260323
(注2) 出面(でづら)とは、建設現場で働く作業員や職人の出勤実績や日当のことです。
(注3) 「建設キャリアアップシステム(CCUS)」は、建設技能者の資格や現場での就業履歴等を業界横断的に登録・蓄積し、技能・経験に応じた適切な処遇につなげようとする取組です。建設技能者の技能・経験に応じた処遇改善を進めることで、[1]若い世代の建設技能者がキャリアパスの見通しをもて、[2]建設技能者を雇用し育成する企業が伸びていける建設業を目指し、定着していくよう建設業団体と国土交通省が連携して官民一体となって推進しています。
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/ccus_about.html
(注4) 【TAISEI VISION 2030】達成計画・中期経営計画(2024-2026) https://www.taisei.co.jp/ir/management-policy/plan/group.html
資料引用:NEC
おわりに
NECによる大成建設への「建設現場顔認証 for グリーンサイト」導入は、建設業界のDXを象徴する極めて重要な一歩と言えます。
これまで現場を悩ませてきたアナログな出面管理や、専用機器の設置スペース不足といった物理的な制約を、スマートフォンと高度な顔認証技術の融合によって鮮やかに解決。リアルタイムな就業管理に加え、建設キャリアアップシステム(CCUS)への自動登録を可能にしたことで、事務工数の削減と施工現場の透明性向上を同時に成し遂げました。
しかし、この技術は単なる業務効率化だけではないでしょう。
労働力の国際化が加速する中、現場が直面する「正確な身元証明」という高度なコンプライアンス課題に対し、顔認証は決定的な役割を果たします。
将来的には、在留カードのICチップと生体情報を直結させた本人確認や、政府のデータベースとのリアルタイムな連携が標準化されるでしょう。
「今、その瞬間に正当な就労資格があるか」を客観的に即時判定できる仕組みは、意図しない不法就労を未然に防ぎ、企業の社会的信頼を守るための不可欠なインフラとなります。
さらに、言語の壁を超えて個人のスキルや安全教育の受講歴をデジタルで可視化することで、国籍を問わず誰もがその能力を正当に評価され、安全に働ける「デジタルの信頼」に基づいた現場が実現します。
NECが提示した今回のソリューションは、目先の利便性を超え、公正で持続可能な建設業界を支える新たな「産業のOS」としての可能性を秘めているかもしれません。
【リリースニュース配信元】
□日本電気株式会社
第二製造ソリューション統括部
リリースニュース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001272.000078149.html
E-Mail:toiawase-dedura@gdx.jp.nec.com