こんにちは。本日明日とクリスマスイベントとなりますが、それが終わると年末年始ということで、立て続けにイベントの続くこの時期は世間も特に慌ただしくなってくる感じがしますね。
毎年の事ながらこの時期はインフルエンザも流行っていますので、当たり前に対策はしておきましょう。何やら今年は風疹も流行しているそうで、これまでに関東で1500人以上、近畿で250人以上の患者が出ているそうです。特にお子様のおられる方はインフルエンザだけでなく風疹にも注意を払っておきましょう。
さて、本日は三井住友建設が日立ソリューションズと共同で開発したという、TOFカメラを活用した鉄筋の出来形自動検測システムの話題。TOFカメラとは「Time of flight camera」の略で、「光を照射して対象物までの距離を計測できるカメラ」になります。
TOFカメラを活用し検測作業の生産性が3倍に向上
このシステムは、タブレット等に搭載したTOFカメラを使って撮影を行うだけで、鉄筋径や配筋間隔の計測、及び帳票の作成までがリアルタイムで自動的に出力できてしまうというものです。
これまで行っていた計測方法に対し、施工管理者が検測作業に拘束される時間が3分の1にまで縮小されるという、検測作業が大幅に効率化される画期的なシステムになっています。
出典:日立ソリューションズ
システム概要
このシステムですが、デジタルカメラ等により使用され色彩を判別することができる「RGB(Red Grenn Blue)カメラ」と、対象物に照射した光が反射して戻ってくるまでの時間から距離を計測できる「TOFカメラ」を活用したもの。
この両方のカメラで撮影した写真を合成することで、鉄筋径と配筋間隔の計測を行います。
出典:日立ソリューションズ
TOFカメラを活用することによって、RGBカメラだけでは判別が困難であった多段配置された鉄筋でも、的確に対象となる鉄筋を抽出して計測することが可能です。
計測結果はデータとして記録し、検査写真及び帳票を自動作成します。これには高度な技術は必要ありませんので、誰にでも容易に検測をすることが可能。これにより人手不足の解消にも貢献できます。
背景
現状、鉄筋の出来形計測作業は2人1組で、スケールやノギスを用いて鉄筋径と配筋間隔の計測を行っています。また、エビデンスとして各寸法を撮影し、鉄筋出来形計測調書を作成しています。
出典:日立ソリューションズ
特に鉄筋を区別するマーキングや配筋間隔を示す標尺の設置等、事前準備に多くの手間と時間を費やしていました。そこで、鉄筋出来形検測の一連作業の省力化を目的とし、日立ソリューションズの空間情報分野での実績を活用。
3次元情報を計測することを可能にする今回のシステムの開発に着手されました。
まとめ
今後はこの出来形自動検測システムを更にブラッシュアップし、土木・建築分野における様々な出来形検測への積極的導入展開を図っていくとのこと。
出典:日立ソリューションズ
従来の計測方法は完全アナログな作業となるので、とにかく労力・コストが掛かってしまいます。このシステムでは撮影するだけで計測・帳票の出力が可能なので、作業は1人ででき、立会も2人。圧倒的な省力化が可能となります。
現場でのこういったアナログ作業はまだまだ多く残っていることだと思います。カメラやセンサーが実用レベルに高性能になってきている昨今。如何にそれらを活用しアナログ作業をデジタルに置き換えるのが重要かというのが分かります。