ドコモ 自律飛行型ドローン「Skydio」のリアルタイム映像伝送サービスを自治体や企業向けに開始

sugitec

概要

記録的な早さで明けた2022年の梅雨。しかし、戻り梅雨の気象配置が断続的に続くなかで、線状降水帯や急速に発達する積乱雲からの未曾有の豪雨が災害の引き金になりかねない。
各自治体の責務はハザードマップをもとに河川や山林などへ減災工事を施し、現地での目視確認をはじめ、固定されたライブカメラからの監視で現地の事態を注視し、危機とあらば、早急な地域住民への避難を警鐘する。
そうした荒れ狂う自然を見つめる目になる自立飛行型ドローン「Skydio」で映像をリアルタイムに多拠点の遠隔地から確認できる映像伝送サービスをドコモが自治体や企業向けに開始しはじめたというニュースです。


「Skydio」のリアルタイム映像伝送サービスを開始

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、Skydio社の自律飛行型ドローン「Skydio 2TM」「Skydio 2+TM」「Skydio X2TM」で撮影した映像をリアルタイムに多拠点の遠隔地から確認できる映像伝送サービス「Skydio Streaming」の提供を、自治体や企業向けに開始します。

これまでSkydio社のドローンは撮影後、機体から手動でデータを抜き出す必要があるため、撮影データの確認やクラウドなどでのデータ共有に時間を要していました。

特に、一刻を争う災害時などでは、リアルタイムに映像を伝送できるサービスの要望を多くいただいていました。

本サービスは、PCのWebブラウザからSkydio社のドローン管理サービス「Skydio Cloud 」にアクセスすることで、ドローンが飛行しながら撮影している映像を遠隔地からリアルタイムに確認することが可能です。
そのため、本サービスを利用することで、手作業でデータを共有する手間と時間が不要となり、よりドローンの活用の幅が広がります。

「Skydio Streaming」サービスイメージ

まずは、2022年6月21日より「docomo sky」(ドコモのドローン事業)のサービスメニュー「技術検証」として受付を始め、2022年8月以降にプロダクトメニュー「オプション」として提供を開始するとしています。

技術検証では、顧客が希望する場所で同サービスの有用性を検証し、想定される業務に向いているかを事前に確認できます。

本サービスにより、たとえば災害現場など人が立ち入ることが困難なエリアの状況を、ドローンによる撮影で遠隔地にある災害対策本部や事務所から安全かつ迅速に把握することが可能となります。

さらに、「Skydio 2」「Skydio2+」「SkydioX2」に搭載されている、全方位の障害物検知を実現する自律飛行技術や、GPSが取得しづらい環境での安定飛行技術を用いることで、災害時の橋梁下など従来ドローンを利用した被災状況の確認が困難であった場所においてもスムーズな飛行ができるため、今までよりも幅広く現場の状況確認が行えるとともに、関係者間の迅速な情報共有が可能になることが期待されます。

砂防えん堤などの状況確認を想定した実証実験<市之倉おりべ砂防ダム>

2022年5月16日(月)に実施した岐阜県多治見市の国土交通省中部地方整備局多治見砂防国道事務所での実証実験では、砂防えん堤やその上流の渓流をドローンで上空から撮影し、離れた事務所内の会議室より映像を見ることで災害時などの状況確認を行う場合の有用性を確認。これにより、遠隔地からの作業指示や状況の共有、効率的な点検業務が可能となります。

概要
岐阜県多治見市の「市之倉おりべ砂防ダム」において、台風や豪雨による土砂災害などの発生後の現場状況確認を想定した実証実験を国土交通省中部地方整備局多治見砂防国道事務所、株式会社建設技術研究所、Skydio社の協力のもと実施しました。
ドローンの操縦者に撮影箇所やズームの指示を出すことにより、砂防えん堤や上流崩壊地の高画質な映像を、離れた場所よりリアルタイムに見ることができることから、災害時の対策本部や遠隔地からの点検においても、現地入りする関係者を少なくしつつ現場の状況を共有し、対処することができることを
確認できました。

資料引用:ドコモ ドローンで撮影した砂防えん堤の映像
資料引用:ドコモ 市之倉おりべ砂防ダムからの映像伝送画面
資料引用:ドコモ 崩壊地を撮影したライブストリーミング画面
資料引用:ドコモ 事務所から現場の映像を確認している様子

遭難者救助を想定した実証実験<芦ノ湖周辺>

さらに2022年6月3日(金)には、神奈川県箱根町にて箱根町消防署と芦ノ湖周辺での遭難者救助を想定した実証実験を実施しました。
ドローンで撮影した映像を遠隔地にある消防署内より見ることで、危険な場所での捜索活動においても有用性があることを確認。

概要
神奈川県箱根町芦ノ湖周辺にて、遭難救助を想定した実証実験を神奈川県箱根町消防署、Skydio社の協力のもと実施しました。
芦ノ湖にて手漕ぎボート乗船者の水難救助、および森林での遭難者の捜索・救助を想定し、状況の異なる2つのケースにおいて、ドローンで撮影した映像を現場から離れた消防署内で確認しました。
人が入りにくい場所や危険な場所での捜索活動においても、安全に現場の状況を把握することができ、リアルタイムで映像が見られることで、事前の捜索方法などの検討に有用であることが確認できました。

資料引用:ドコモ 芦ノ湖にて実証を実施する様子
資料引用:ドコモ 芦ノ湖にて飛行中の「 Skydio 2+ 」
資料引用:ドコモ 森林内を撮影したライブストリーミング画面
資料引用:ドコモ 消防署内にて映像を確認する様子

今後もドコモは、Skydio社とともに、社会課題の解決やより豊かな社会の実現をめざして、先進的なドローンサービスを提供してまいります。


参考・関連情報・お問い合わせなど

株式会社NTTドコモ
5G・IoT ビジネス部ドローンビジネス推進・第二ビジネス 推進担当

リリース記事
https://www.docomo.ne.jp/binary/pdf/info/news_release/topics_220621_00.pdf

docomo sky web
https://www.docomosky.jp/

調査・保全
技術開発でお困りですか?

スギテックでは、DXを推進していく中で、皆様が日々抱えている課題を解決するお手伝いをさせていただきます。

「技術開発を考えているが実現できる技術なのか?」「こんなことをやりたいと思っているが、費用は大体いくらかかるのか?」等、気軽に相談や見積もりができる所をお探しの方は、是非お気軽にお問い合わせください。

SUGITEC|建設業界の最新技術紹介
タイトルとURLをコピーしました