自己治癒コンクリート、ドローンによる自動散布実現へ

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スギまる
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こんにちは。気温もそうですが湿度も高くなってきています。湿度が高いと発汗機能が落ち、熱中症の危険性が高まりますので「あまり汗かかないな」という時も水分補給や身体の冷却は忘れずに。さて、本日29日はエベレスト登頂記念日だそうです。昭和28年のこの日に世界初の登頂が達成されました。

スギヤマ
スギヤマ

達成したのがニュージーランドのエドモンド・ヒラリーと、シェルパ族のテンジン・ノルゲイの2人だな。エドモンド氏は小さい頃は虚弱児だったそうだが、体力面では養蜂場の作業で鍛えられ、精神面は第二次世界大戦の従軍で鍛えられたという。

スギまる
スギまる

従軍経験があったんですね。それはかなり鍛えられたことでしょう。ところでもう一人のテンジン氏のシェルパ族というのはどこかの民族ですか?

スギヤマ
スギヤマ

シェルパ族というのはネパールのヒマラヤ山岳地帯に暮らす民族のことだ。彼らは高地に順応した身体や優れた登山技術を持っていることから、ヒマラヤ登山においてガイドとして欠かせない存在となっている。山のスペシャリストである彼らの助けなしに登頂するのは難しいだろう。

スギまる
スギまる

なるほど。たまにテレビで登山しているのを見たりしますがヒマラヤ山脈の場合、ガイドに付いているのはほぼシェルパ族ということですね。彼らについて調べてみても面白そうだなぁ。

自己治癒コンクリートのドローン施工ソリューションに向け

さて、本日は当ブログの中でも常に閲覧数上位にある「自己治癒コンクリート※」関係の話題。自己治癒コンクリートの日本での独占販売権を持つ、會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市)がドローンビジネスに本格参入するとのこと。

米マサチューセッツ工科大学発の航空宇宙ベンチャー「トップフライトテクノロジーズ(以下、TFT)」と戦略的に提携し、TFTが特許を持つハイブリッド電力システムを搭載したドローンを共同で開発。コンクリート系インフラを中心とした監視や維持補修等のサービス事業を幅広く展開していくそうです。


出典:TOP FLIGHT TECHNOLOGIES

自己治癒コンクリートとは?
オランダのデルフト工科大学で開発、同大学発のバイオベンチャー企業「バジリスク・コントラクティングBV」が扱う、ひび割れなどのコンクリート損傷をバクテリアが自動修復するコンクリート材。


出典:會澤高圧コンクリート

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ソリューション開発の背景

ご存知の通り、我が国ではインフラのメンテナンスの対応が急務となっています。同社ではメンテナンス事業を推進していくキーテクノロジーとして、コンクリートを自然修復する「自己治癒マテリアル」の実用化が進められています。

その自己治癒性能を持った液体タイプの補修材を、遠隔地のコンクリート構造物の表面にドローンで自動塗布する目視外ロボット施工法の早期確立を目指し、ペイロード(最大積載量)が最低10kg以上で飛行時間が1時間を超える産業用機体を模索していたそうです。

そんな流れのなか今回のTFTとの提携。TFTが特許を持つハイブリッド電力システムを搭載した長距離・大容量の産業用ドローンの共同開発となっています。

実現の要となるハイブリッド電力システムとは?

ハイブリッド電力システム特許を持つTFTは2014年に元航空宇宙工学研究者のロン・ファン博士ら、マサチューセッツ工科大学の卒業生が中心となって設立。

混合ガソリンを燃料とするエンジンで発電しながら、軽量バッテリーに蓄電して電力を供給するというのがハイブリッド電力システム。このシステムを搭載した独自機体「Airborg®」の設計を特徴としています。


出典:TOP FLIGHT TECHNOLOGIES

現行ドローンの飛行時間では、最長でも10~30分程度と短く、バッテリーの交換が煩雑であることに対し、TFTは1回の給油のみで長時間の飛行が可能。

運行管理の手間を大幅に削減することができます。さらに安定飛行の妨げとなるエンジンからの振動を抑制する機能や、優れたセンシング技術で悪天候でも安定した飛行を実現。


出典:會澤高圧コンクリート

自己治癒マテリアルのロボット施工実用化に向け

両社はまず第一弾として燃料やセンサー類を除いた、最大10kgの積荷を抱えた最長1時間の継続運航可能な新型機2機を今夏を目処に開発予定とのこと。

機体に搭載予定の装備として

①レーザー照射での点群データを元に、地形図や構造物の3次元画像を作成する高性能ライダー。
②4K高解像度電子光学カメラ。
③コンクリート表面の浮きや剥離を解析するために使うサーモグラフィ。
④コンピュータユニット

これらの搭載装備のみで8~10kg。機体総重量は33kgになる見通し。

まとめ

同社は今後、コンクリート系インフラ点検以外にも、農地の育成状況をモニタリングしながら農薬散布を行ったり、送電線網を目視外で自動監視するなど、様々な分野での活用も可能と踏まれています。また機体運行や保守に関しては、国内28ヶ所に認定教習所を組織するドローン業界の老舗TEADと提携予定とのこと。

このロボット施工が実現すれば、活用できるインフラ補修も多くありそうなので期待が高まりますね。年明けの2020年から第二フェーズに入り実用化、という流れになるそうなので注目したいと思います。

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