VR(仮想現実)技術がいよいよ加速してくる年

sugitec

2016年はVR元年!?

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昔から言われてきたVR(仮想現実:ヴァーチャルリアリティ)技術も、ここ数年でハードの進化と共に圧倒的な成長を遂げています。

1990年代からゲームメーカーとして有名な任天堂やセガなどをはじめ、ここ数年では家電メーカー等の3D対応のテレビなど精力的に取り組んできましたが、それが今ひとつセールスに繋がらずひっそりと消えていっていることからも、消費者の求めるクオリティに達していなかった、また求めているものではなかったと言えます。

進化した現在のVR技術

今や世間を賑わせているVR技術は、頭に装着するヘッドマウントディスプレイが主流。実際の人間の視野角をほぼカバーし、頭の動きに合わせて目の前に広がる空間もリアルタイムに追従します。

動きに合わせてリアルタイムに連続的に映像が書き換わることで、動いているように感じるのですが、人は自分の動きに合わせて0.02秒以内に映像が変化すると現実世界とのギャップを感じなくなり、現実と錯覚するそうです。逆に0.02秒以上の映像の遅延があると違和感を感じ、没入感が落ちてしまいます。

0.02秒以内の早さで映像をリアルタイムに書き換えていくことができる程の性能のハードが、安価に提供できるようになったということですね。

代表的な利用シーンはエンターテインメント

代表的なコンテンツは、やはりゲームなどのエンターテインメント分野で、最近カンファレンスがあったSONYのPSVRをはじめ、OculusのOculusRift、HTCのViveなど、主要なところで約20機種もの製品がでてきています。

PSVR 公式サイト:http://www.jp.playstation.com/psvr/
main

OculusRift 公式サイト:https://www.oculus.com/en-us/rift/
hero

HTC Vive 公式サイト:https://www.htcvive.com/jp/
https://www.youtube.com/embed/bThbiDJ0J4c

ゲームに関しては間違いなく今までにない体験ができるのは間違いなく、世界的にも今一番熱い分野ですね。

VR技術の活用はものづくりの分野でも

エンターテインメントだけでなく、産業の分野においても様々な利用方法が考えられています。

・危機管理やスムーズな作業に
原寸大の3Dモデル空間の中で作業を体感しておくことで実作業時に活かす利用方法。前もっての組み立て作業手順体感など。

・技能の向上
塗装シュミレーターというものがあり、実際にワークや塗料を使用しなくても塗装の訓練ができる。

・デザインビュー
車のデザインなど、実際の大きさと高品質な質感をもたせて、ショールームに行かずとも同じ体験ができる。

建築関係の分野においても、先日少しご紹介したBIM(ビルディングインフォメーションモデリング)とVRを合わせることにより、
まさに完成した建物の中を見るだけでなく、実際に出入りしたり建物の中の設備機器の大きさ・高さなどを実際に感覚的に体感することで、よりブレのないものへと仕上げることができる技術が既に実用されています。

BIM対応3次元立体設計システム(大成建設)

これからの更なる進化に期待

VR市場は2020年には1500億ドル規模の市場になると予測されています。まだまだ解決しなければならない問題やこれから出てくるであろう問題もあると思いますが、間違いなく世の中に浸透してくることは間違いない分野でしょう。

USJでは、ヘッドマウントディスプレイを付けて乗り物にのるアトラクションがあり、その中で高いところから落下していくシーンがあるそうですが、開発者の方の話では、実際には乗り物は数メートルしか下がっていないけど、VR空間での体感としては物凄く高い所から落ちているような錯覚をおこすようです。

他にも海に潜るVR体験をしている時に「潮の香りがした」とか、VR空間の目の前にいる人の「息遣いがきこえた」など、人間の脳は視覚・聴覚などある程度感覚が支配されると、過去の体験からその感覚を自動的に補完することから、そういったクロスモーダル現象という知覚の錯覚現象が起こるらしいです。面白いですね。

VRとは違いますが、下はインターネットなどでよく見かける錯覚画像です。本当に人間の脳の思い込みや補完は適当を通り越して怖くもあります。

これは右の写真の塔の方が傾いて見えませんか?
でも実際は全く同じ写真です。
sk3

画像の中心を見続けていると…脳が両サイドの人物の顔の特徴的な部分だけをクローズアップし、結果とんでもない顔になって見えます笑
gif2

自分の脳の認識ってこの程度なのか!って思ってしまいますね笑

ちょっとズレてしまいましたがこの成長分野、我々の業界でも有効に活用していける可能性、思いもよらない利用方法が見つかる可能性も秘めていますので、常にアンテナをはっておきたいですね。

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