大東建託
カナダに2×4用木材安定調達のための現地法人を設立。

sugitec

概要

大東建託株式会社(以下、大東建託)は、2023年9月、2×4用木材を安定調達するための新会社「大東カナダトレーディング株式会社(本社:カナダ、ブリティッシュコロンビア州バンクーバー市、代表取締役社長:加藤富美夫、以下:新会社)」を設立し、2024年1月15日より事業を開始というリリースニュースをお届けします。

・2×4用海外木材安定調達に新会社「大東カナダトレーディング」をカナダBC州に設立
・価格が不安定な市況の中、製材量が減少傾向にあるカナダSPF材を安定的に調達
・2030年までに森林認証材の調達率100%を目指す

豊富な森林資源を持つカナダ、ブリティッシュコロンビア州(以下、BC州)の最大都市、バンクーバーに設立された新会社は、現地製材所との連携などを通じ、安定的かつ適正価格での木材調達をすることを目的としています。大東建託は、2030年までに持続可能な木材調達比100%を目指しており、海外木材調達を担う新会社の設立により、大東建託の事業安定性向上を図っていきます。

カナダ現地法人設立、SPF材の減少に対応し木材調達の安定化を図る

大東建託が年間供給する約4万戸の賃貸住宅のうち、約9割は木造2×4工法の建物であり、木材の多くはカナダから輸入しています。
しかし、近年、カナダで発生する山火事や虫害、伐採制限により、2×4工法に適しているとされるSPF(エスピーエフ)材の供給量が減少しています
さらに、新型コロナウイルス感染症の流行や北米の製材需要の増加により、製材品の価格が乱高下する不安定な市況が続いています。カナダでの木材の安定的な調達は、大東建託の事業継続に不可欠であることから、このたびカナダ現地法人を設立することになりました。

現地製材所との連携強化とデューデリジェンス強化を実施

現地製材所との連携強化が可能となる現地法人の設立により、木材調達網を拡大・強化することができます。このため、新会社では、原木伐採情報や製材所関連情報を収集し、現地製材所との連携を強化していく予定です。

今後も大東建託は、オーナー様や入居者様に安心・安全な建物を提供するため、木材デューデリジェンス※1への対応強化も併せて実施し、持続可能な木材調達比率100%達成に向けて取り組んでいきます。

※1 合法伐採木材等の流通・利用を促すために、政府調達だけでなく民間需要も含め、木材関連事業者に対して取り扱う木材・木材製品についての合法性を確認すること

会社概要
<大東カナダトレーディング株式会社>
所在地 : Suite #440 1040 West Georgia Street,Vancouver BC V6E4H1
(カナダ ブリティッシュコロンビア州 バンクーバー市ウエストジョージアストリート1040 Suite #440)              
代表者 : 代表取締役社長 加藤富美夫
設立  : 2023年9月8日
資本金 : 10,000.00カナダドル (約1,070千円※2)
事業内容: 建築用木材の購入、輸出及び販売業
※2 2023/12/19時点のレート

資料引用:大東建託

おわりに

世界的な新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、2021年に「ウッドショック」と呼ばれる木材の価格高騰や運輸停滞が起こりました。そう、「第三次ウッドショック」です。
世界的なStay Homeの動きによる先進国でも住宅需要拡大も相まって、第一次・第二次よりも価格上昇率が高く、長期化し、世界中の建築業界に暗雲が垂れ込めます。
ウッドショックが発生した2021年末で、木材全般の価格が上昇し、特に製材・集成材は、ウッドショック前と比べて最高で2.5倍にまで価格が急騰します。
さらに、このタイミングで世界的な原油高や歴史的な円安が発生、日本においては、その後も木材価格が高騰したままの状態が続きます。
ところが、2023年に入り、一部のメディアで「ウッドショックは終了した」という情報も目に入るようになってきました。ウッドショック前のと2023年の木材価格を比較すると、ほぼ同等にまで落ち着いている樹種が多いことが、「ウッドショックは終了した」と言われる理由です。しかし、輸入材のみに着目すると、価格はまだ元通りとは言えません。
ウッドショック時に最も価格が高騰したカナダ製材は、2020年の価格と比較して1.45倍程度です(2023年9月時点)。依然とロシアウクライナ情勢、さらには中東情勢もからみあい、原油高、円安ドル高は続き、その影響を大きく受けていることが推測されています。これらのことから、ウッドショックは終了したのではなく、「小康状態」というところです。
第三次ウッドショックは、第一次・第二次のように単発的な現象ではなく、様々な要因が立て続けに起こったことによって長期化しています。
そのため、2024年以降も輸入材においては当面の間、高値が続くことが予想できます。

(引用:公益財団法人 森林文化協会|ウッドショックはなぜ起こったか?)

(引用:林野庁|モクレポ令和5年11月号)


参考・関連情報・お問い合わせなど

□大東建託株式会社
広報部
リリースニュース:https://www.kentaku.co.jp/corporate/pr/info/2023/release_canada_20231220.html
電話 : 03-6718-9174
メール: koho@kentaku.co.jp

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