建設業界のDX推進に取り組む株式会社Arent(以下、Arent)が、建設業向けAIエージェント「LightningBIM AI Agent」の大型アップデート ベータ版をリリースと来週のインテックス大阪で開催の第10回JAPAN BUILD OSAKAに出展という記事をピックアップします。
Revit連携AIエージェント「LightningBIM AI Agent」
間違えて描いてもAIで直せる。
検索精度の飛躍的向上・モデル全体分析・自律タスク実行を実装。

これまで専門技術者のみが扱えたBIMモデルの情報照会・操作を、Arentが保有する特許技術を基盤としたAIが自然言語で受け付け、モデル全体を横断して即座に回答・実行します。
今回の大型アップデートでは、モデル全体の構造を把握したうえで高精度な検索・分析を行う機能を中核に据え、さらに複数ステップにわたる大規模タスクをAIが自律的に実行・検証する機能を追加しました。既存の安定版と並存する形で提供します。
背景・課題
建設業においてBIMの活用が進む一方、3Dモデルへの情報照会やモデル操作は依然として一部の専門担当者に限られており、施工管理者・発注者・他職種のスタッフが主体的にモデルを活用できる環境は整っていませんでした。
従来の「LightningBIM AI Agent」は、Autodesk Revit上でAIによる自然言語での要素検索・操作を実現してきましたが、対話ごとにモデル全体を把握する仕組みが十分でなく、複数ステップにまたがる複雑な指示への対応に課題がありました。
アップデートの主な内容
検索精度の飛躍的な向上:
モデル全体の要素情報をAIが把握したうえで検索するようになり、自然言語による問い合わせへの回答精度・速度を大幅に改善しました。
タイプ名・位置・フロアを組み合わせた複合条件での検索に加え、「このモデルには何がいくつあるか」といった俯瞰的な問いにも即座に回答します。
モデル全体の分析:
これまでの検索では困難だったモデル全体の情報や、建物の構成要素数、階ごとの配置、部屋・空間情報などの俯瞰的な把握が可能になりました。モデルの「現状」をいつでも即座に確認できます。
操作のコマンド化と再利用:
AIに一度指示した操作を「コマンド」として保存し、次回以降はAIを介さずにワンクリックで素早く再実行できます。
保存したコマンドは、自然言語を使って対象や条件の変更、処理の追加などが可能です。
要素選択機能の追加:
@メンションを利用して要素やパラメータを指定することが可能になりました。要素を選択している場合は選択中の要素とその関連パラメータを専用ポップアップから選択でき、要素が未選択の場合は要素やパラメータを検索し、チャット欄へ @参照として素早く挿入できます。
詳細は下記デモ動画およびnote記事をご覧ください。
大規模タスクの自律的な実行・検証:
「〇〇の要素をすべて検索し、条件を確認したうえで削除する」といった複数ステップにわたるタスクを、AIが自律的に計画・実行・検証します。
思考プロセスの可視化機能も搭載し、AIの判断根拠をリアルタイムで確認しながら作業を進めることができます。Arentの社内検証では、設備設計における一括再計算やワークセットの自動整備など、従来は手作業で数時間を要していた複合的な作業への適用を確認しています。
詳細は下記デモ動画およびnote記事をご覧ください。
今回のアップデートの詳しい内容や、実務での活用イメージについては、以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。
https://note.com/arent3d/n/nbebd9dd873e9
提供条件
既存ユーザーはベータ版を追加費用なしでご利用いただけます。ベータ版のご利用を希望される方は、下記お問い合わせ先までご連絡ください。
お問合せ:https://lightningbim.com/aiagent#contact
デモ予約:https://x.gd/boVsA
特許取得について
LightningBIM AI Agentの中核機能である自然言語によるBIM検索・抽出・編集技術は、Arentが保有する特許(特許第7757475号「BIM検索方法およびBIM装置」、登録日:2025年10月10日)に基づいています。
本特許は、BIMシステムに単一の検索窓を設定し、自然言語または画像による入力からパーツの属性情報を抽出してパーツ群画像として表示する方法、および抽出したパーツの寸法を一括変換する方法等を権利範囲としています。
今回のアップデートにおける検索精度向上およびモデル全体分析機能は、この特許技術をさらに発展させたものです。
LightningBIM AI Agentについて
LightningBIM AI Agentは、株式会社Arentが開発するAutodesk Revit連携型のAIエージェントです。BIMモデルに対して自然言語で指示を与え、要素の検索・数量確認・編集・削除などの操作をAIが自律的に実行します。
建設・設計実務における情報照会や反復作業の効率化を目的として提供しています。
資料引用:Arent
そして、来週、インテックス大阪にて第10回 JAPAN BUILD OSAKAが開催。Arent社のRevit連携AIエージェント「LightningBIM AI Agent」を関西で体感できるチャンスです。

第10回 JAPAN BUILD OSAKA
-建築・土木・不動産の先端技術展-
会期 2026年8月26日(水)~28日(金)10:00-17:00
会場:インテックス大阪
https://www.japan-build.jp/osaka/ja-jp.html
Lightning BIM AI Agentは、自然言語でRevitを操作できるAIアシスタントです。
ユーザーが日本語や英語で指示するだけで、AIが最適なファミリの検索・配置や各種操作を実行します。複雑なコマンドや専門知識が不要となり、BIM未経験者でも効率的にモデル作成が可能です。
生成AIとBIMを融合し、設計業務の省力化と生産性向上を実現します。
おわりに
株式会社ArentによるRevit連携AIエージェント「LightningBIM AI Agent」のベータ版公開のニュースが示すように、建設業界はいま、2D図面からBIMへの移行と、AIによる自動化技術の実装という歴史的な過渡期を迎えています。
一連の動向から見えてきた今後の建設・設計業界における重要なポイントを3つにまとめてみましょう。
- プラットフォーム上の「AI自律生成」を巡る権利と責任
Autodeskのような大手CAD/BIMプラットフォーム、あるいは無料のCADツール上であっても、AIツールを開発・展開するには高いハードルがあります。
API規約の遵守はもちろん、既存の特許侵害リスクの回避、そして「AIが誤った図面を生成した場合の法的責任(PL責任)」の担保が不可欠です。先行ベンダーは独自技術を特許化し、権利的な防御と競争優位性の確保を同時に進めています。
- 中小企業の選択:「自社開発」か「ベンダー調達」か
今後、BIMツールにAI機能を付加するサードパーティ製品は急増するでしょう。
そうした中、中小の調査・設計企業が自社で高度なAIツールを独自開発するのは、維持コストや特許の壁の観点から非現実的です。
大半の企業は、ニッチ特化型の専門ベンダーから最適なツールを調達する「外部仕入れ」を選択すると推論されます。
- 今後の競争力の源泉は「ツールの運用力」
BIM×AIツールが普及していく未来において、企業の差別化要因は「独自のシステムを作れるか」ではなく、「仕入れたAIツールを自社の現場ノウハウと掛け合わせ、いかに速く正確に業務を回せるか」という運用の習熟度へと明確にシフトしていきます。
まとめ
これからの時代、中小企業に求められるのは、無謀なAI開発競争に足を踏み入れることではありません。自社の業務にフィットするAIベンダーのツールを見極め、いち早く実務プロセスに組み合わせていく「パズル型のDX戦略」です。
急速に進化するテクノロジーを賢く「使いこなす」ことこそが、次世代の建設業界を生き抜く鍵となるでしょう。
【リリースニュース配信元】
□株式会社Arent
Webサイト: https://arent.co.jp/
リリースニュース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000147.000063436.html
「暗黙知を民主化する」をミッションに、建設業界のDXを推進する企業です。クライアント企業と共に課題解決に取り組む「DX事業」と、自社SaaSを展開する「プロダクト事業」の二軸で事業を展開しています。BIMを直感的に扱えるRevit向けプラグイン「LightningBIM」シリーズの提供や、M&Aを通じたグループ拡大により、建設業界の構造的課題をテクノロジーで解決しています。